MARKAWARE 2020SSのコンフォートフィットシャツはマイナーチェンジしている

こんにちは。Nです。
今日は少しマニアックなお話です。
私も持っているマーカウェアのコンフォートフィットシャツですが、毎シーズン素材を変えながら展開していて2020SSももちろん取り扱っています。定番色であるホワイトやサックスブルーに加えて、シーズンによってカラーが加わるのも毎回欲しくなる要因になっています。この春はセージグリーンが人気のようです。

この絶妙な中間色。アッシュっぽいくすんだグレーが入ったようなグリーン。ミリタリーシャツが褪色したような雰囲気。昔に比べてカラーシャツへの抵抗が今は一切なくなったように思いますので、ブルーもそうですが、こういった色の入ったシャツは持っておくと良いと思います。
ちなみにコレを書いている時点でグリーンはサイズ2が残るのみ。

さてコンフォートフィットシャツの話ですが、2020SSは19AWまで展開していたパターンをマイナーチェンジしているそうです。一見大きな変化を見つけられませんが、実は袖周りに変化があります。

ゆったりした丸みのあるシルエットが特徴の「コンフォートフィット」。もう少しスリムなシルエットに「レギュラーフィット」もありますが、最近は少なめです。2020SSでもレギュラーフィットの展開はありません。もっぱらコンフォートフィットです。
もともと出た当初から完成度が高いシャツではあるのですが、シーズンを追うごとにどんどんアップデートしており、今回もまたマイナーチェンジ。

特に袖。袖幅が一層太くなりました。
スタッフが持っていた2019AWのコンフォートフィットと重ねて比べまてみました。

・ブラウン…2019AWの私物(サイズ3)
・ブルー….2020SSの新作(サイズ2)

どうですかこれ。3と比べてもアームがガツンと太くなっていますよね。平置きでも4cmくらい太いのがお分かりでしょうか。肩の付け根で縫い目を合わせて置いてありますので、袖丈も実質長くなったということになります。
こうなると袖先のフィット感はどうなるかと言うと、ここはジャストでフィットするようにしっかり「畳んで」あります。

カフスの手前で生地をプリーツ状に折り畳んでググッと細くしてあります。一般的なシャツではせいぜい1つか2つ折りたたむのが普通ですが、現在のマーカウェアのシャツは本当に袖が太いためおそらく2つでは絞りきれないのでしょう。結果3つのプリーツで処理。フォーマルではないかもしれませんが、ドレスっぽい装飾感がありますね。
余談ですが私はこのカフスが袋縫いになって縫い目が見えないのがとても気に入っています。手の甲の当たりも柔らかくいい感じになります。

もう一点大きな変更点は縫製箇所。このブラウンのシャツ(2019AW)の場合、袖と身頃の脇の縫製が一直線に繋げてあります。
この袖と身頃を一直線に縫う方法っていうのは、軍モノによく見られる方法で、工程を簡素化するのに便利なやり方だそうです。今では一般的に見られる方法ですね。
縫い目が外に見えづらいので、かなりシンプルな袖周りを表現することができる縫製方法なのですが、デメリットもあって、「折り目」に相当する腋の下の生地の縫い合わせがどうしてもごろついてしまうんです。少し固くなると言いますか。ちょっとした交通渋滞が起きるんですよね。

それを解消するために、袖は袖で後ろ側に縫い目を移動させてあります。
今まで以上に肩から袖にかけての丸みが強調されるシルエットとなり、腋下の縫い代が薄くなったことで、小さいものでしたがもたつきの解消をし一層着心地をアップすることに成功しました。
今までもそういったディテールのシャツはあるにはあったんですがコンフォートフィットになってからは初めての採用かもしれません(多分)。
袖幅が太くなったことで縫製がシワによってごまかされやすくもなり、さほど縫い目も目立たないようになっている、というのも狙っているかもしれません。

ともかくとても良いシャツです。
精神的に楽なシャツ。仕上がりはドレスシャツのそれなんですけど、パターンやサイジングの妙で気持ちが軽いシャツです。
このモデルですと〈ソクタス〉というトルコの生地メーカーのものを使っていますが、パリッとした軽いコットン地でもちろんオーガニックコットン。嫌味のないツヤがあり、カジュアルシャツとしてバランス良し。着まくってジャブジャブ洗ってこなれた感じを出していってもらえるとシャツの良さもまた変わってきますよ。

シャツは襟汚れが気になるものでもありますが、ウタマロ石鹸でも塗り込めばキレイになるので洗う前にさっと塗り込んでおきましょう。良いシャツですから大切に。洗濯機に放り込むときはボタン全外しだと引っ張ることなく生地も傷めないそうです。

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