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UPDATE: 2016年12月07日

【デザイナーインタビュー】 F/CE.®の山根敏史さんに聞く11の質問

 

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バッグブランドのF/CE.®とアパレルブランドのso farを牽引するデザイナー、そして自身の会社OPEN YOUR EYES INC.の代表、山根敏史さんにインタビューを敢行。スマッシュヒットを続けるバッグのヒミツや普段使っているもの、インスピレーションを受ける物事をお聞きしました。アウトドア、トラベル、アートなど様々なカルチャーに精通し、デザイナー業やバンド「toe」での活躍だけでなく「父親」としても多忙を極める山根さんの貴重なお話です。

 
 
 
 
 

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F/CE.®やsofarを取り扱うヘッドショップの「ROOT」。

 

ESSENCEでは取り扱い始めたばかりのF/CE。改めて、F/CE.とはどんなブランドなのか教えてください。

 

山根「F/CE.®は自分たちが生活している中で、使い心地とか必要な機能のヒントを見つけ、商品に落とし込んだプロダクトのブランドです。自分が旅に出た時が一番そのヒントを見つけられると気がついたので、旅っぽい機能が多いと思います」

 
 
 
 
 

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2016年からFICOUTURE→F/CE.®へと名称変更が行われました。既に知名度のある名義を変える意図と、「F/CE.®」という名前に込められた思いを教えてください。

 

山根「小学生でも読める名前にしたくて、F/CE.®にしました。意図としては、アメリカのショールームで数シーズン前から展示会を始めているんですが誰も読めないのと、丁度5年という節目を迎えることができたとタイミングが重なって『思い切って変えてみよう!』と。思い立ったらすぐ行動するタイプなので」

 
 
 
 
 

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山根さんのファッションや音楽といったクリエイティブの原点と、F/CE.®発足に至る分岐点を教えてください。

 

山根「質問の答えにはならないかもですが、音楽もファッションも、単純に自分がかっこいいと思えるものが好きです。その活動が、第三者からクリエイティブとか、かっこいいとか思われたら最高だなっていつも考えています。が、正直、原点はなにかは分かりません。好きなことを当たり前にやっているスタイルなので、僕の場合は、洋服作りにずっと携わってきて、音楽をやりたいから、独立してやっていくという選択肢しかありませんでした」

 
 
 
 
 

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一口に「コーデュラ」といえど、様々な種類の生地がある。全てF/CE.®のために作られた特注を使用している。

 

定番化しているコーデュラを使用した「AUTHENTIC LINE」はコーデュラでも珍しい共同開発素材です。この開発に至った経緯、コーデュラの良さとはどんなところでしょうか?

 

山根「これに関しては、かなり苦労もしたし、話すとロングストーリーなのですが、バッグを作ろうと思った時に洋服は面白い凝った素材がたくさんあるのに、バッグはそれが非常に少ないなと感じたのがきっかけです。洋服と違って、耐久性とか色々と制限があるからでしょうね。であれば『耐久性のある素材で何かできないか?』と思い立った時に、インビスタ社のコーデュラナイロンに行き着いて、日本にも代理店みたいなところはあるのですが、直接本国に問い合わせして、彼らとの共同の生地作りがスタートしました。日本ではあまり誰もやってないでしょうね(と言われました)。僕たちのものづくりは、基本間に人を入れない自社に全てリスクがあるスタンスで、ものづくりをやっていくポリシーなので、うちみたいな小さな会社が問い合わせしてきて、最初は『頭おかしいんじゃない?』という感じで見られましたが(笑)そのあと工場に行って、色々とアイデアを出したら『面白い』ということになりスタートしました。今では色々と意見も求められるようになりましたね。コーデュラナイロンはとにかく、耐久性があることと、耐火性、摩耗強度も強い素材で、そして最大の特徴はコットンのようにかなり自由度があることですね。一定の基準をクリアしないといけないですが」

 
 
 
 
 

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山根さんが実際に山で使っているNANGA製の寝袋。

 

「旅」をテーマにしたアイテムの展開がとても魅力的ですが、バッグ以外ではNANGAのダウンがひと際目を惹きます。17SSからはウェアを本格展開する中で、NANGAのダウンを長らくフィーチャーしてきた理由を教えてください。

 

山根「もともと寝袋を使ってて『日本でこんなすごい寝袋を作るメーカーがあるんだ』というのがきっかけです。その後、工場に行って社長と話をして実際に他社と違う点が多く、感動しました。それからものづくりはスタートしています。社長とは同じ年で、羽毛に関してのこだわりは徹底しています。その考えに惹かれて長くお付き合いさせていただいてます」

 
 
 
 
 

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so far 2017SSコレクションルック。メンズは山根さんが、ウィメンズは奥様でありビジネスパートナーでもある春山麻美さんがデザインを務める。

 

F/CE.®でウェアを本格展開していくとのことですが、so farのウェアとF/CE.のウェアにはどんな差がありますか?取り扱いはありませんが、so farのウェアについてもお聞かせください。

 

山根「F/CE.®は動きとか機能性のヒントを日常的に見つけて商品に落とし込むブランドで、so farはもっと人とかカルチャーからインスピレーションされたブランドなので、全く作り方のプロセスも異なります。F/CE.®の場合はその旅をした国をテーマにしていて、いろんなソースを引っ張ったりもします。so farは逆に完全に人物像があって、その人物像が生きていく時代背景があって、そのあとに洋服になります。F/CE.®はバッグのような作り込みのウェアーですね。なのでとにかく、機能性のヒントとアイデアに沿った動きを研究して、型紙をおこしました。そこから生地を当て込んだりして。プラモデルみたいですね。so farは逆に人物像からくる、色や生地のイメージが先行します。そこからシルエットを作ってという流れですね」

 
 
 
 
 

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フォトグラファー⼤辻隆広さんが山根さんたちの旅に同行し撮影した一部。

 

旅の行き先はどんな風に決まっていきますか?また、旅から得られるヒントはどんな風に製品に落とし込んでいくのでしょうか。

 

山根「映画とか本とか、街を歩いていた時に目に入ってきたビジュアルとかから決めています。いつもどこか行きたいなと思っているので、基本そういう目で全てのものを見ています」

 
 
 
 
 

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不定期で発行されるOPEN YOUR EYESのビジュアルブック。

 

毎シーズン、テーマとなる国へ旅へ出掛ける中でどんなものにインスパイアされますか?同時に、発行しているビジュアルブック※はどんなコンセプトでどんなことを伝えていきたいと考えていますか?

 

山根「建物、食事、人など、目で見るすべてのものです。ビジュアルブックでは目で見たことや、収集したもを、写真や、デザインされたレイアウトに落とし込んで伝えたいと思います(なかなか手法としては難しいんですが。。)」

 
 
 
 
 

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山根さんが普段使っているバッグ。シンプルながら美しいフォルムと実用性に優れた多数のポケットを備える。商品の購入はこちら

 

さまざまな活動をされているかと思います。ご自身のバンドであるtoeとF/CE.のクリエイティブの違いはどんなところにありますか?またそれぞれのクリエイティブがそれぞれに影響し合っていることはありますか?

 

山根「これについてはよく聞かれるのですがあまり深く考えたことはありません。両方とも自分の生活の中で当たり前にあることなので。たまたま僕の場合はやりたいことが、会社を作ってものづくりすることと、音楽だったのではないでしょうか」

 
 
 
 
 

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F/CE.®の製品の中で、特にお気に入り、自分でもよく使っているものはなんですか?

 

山根「全部ですかね(笑)僕は全部のものを一通り買って使います。その上で同じ定番でも誰も気がつかないような、アップデートをしょっちゅう繰り返しています。例えばショルダーパットの厚みとか、型紙もミリ単位で修正しています。ウエビングの材質とか。だれも絶対に気がつかないですが(笑)」

 
 
 
 
 

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いま一番気になっていることを教えてください。

 

山根「子供が二人いるのですが、この子たちは将来なにをやるんだろうとか、、ですかね」

 
 
 
 
 

【山根敏史氏プロフィール】
某アパレルに7年在籍後、クロックスの日本支社創立メンバーとなる。
2010年、OPEN YOUR EYES INC.を設立。同年、FICOUTURE(現F/CE.®)、2013年にso farを立ち上げる。
2014年、ヘッドショップROOTをオープン。
2000年、toe結成と同時にベースを担当。日本のインストゥルメンタルバンドとしては代表的な存在。

 
 
 

※【BECOME YOUR ROOTS vol.2】
ROOTが発⾏する、旅の記憶を記録したヴィジュアルブック。第⼀弾のアイルランドに続き、第⼆弾はドイツを旅しました。私たちは遠く離れた世界の”街”に思いを馳せ、その歴史やカルチャーを独自の解釈で取り入れた都会的な洋服、雑貨を、旅、アウトドア、部屋のカテゴリーで使いたいもの、便利な物を提案するブランドです。実際に訪れた街からインスパイアされたコレクションを展開し、2016-17シーズンテーマは、”ドイツ”。コレクション製作に先駆け現地を旅したデザイナー山根敏史、⼭根⿇美に、写真家の大辻隆広が同行。旅の途中で出会った人々の日常、小さくも美しい街並みなど、ドイツのリアルな空気感を撮影した作品が収められています。そして、旅先で出会ったプロダクトや、ヴィンテージアーカイブなども合わせて本書に記録しています。

 

【⼤辻隆広氏プロフィール】
福井県⽣まれ。フォトグラファー⽯⿊幸雄⽒に師事し、2007年独⽴。
2008年より『go relax E more』に所属。

 

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