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UPDATE: 2014年10月23日

【Product Focus 4】 ATTACHMENT / アタッチメント Pe/Nyテクノヴィンテージツイル テーラードJK(中綿入り)

 

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4回目となる「Product Focus」。
ES-WEBが自信をもってセレクトしているグッドプロダクトの、細かなディテールや品質の高さにフォーカスしご紹介していく企画です。
今回ご紹介するのはATTACHMENTのPe/Nyテクノヴィンテージツイル ステンカラーコート(中綿入り)です。

 
 

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中綿を入れた珍しいブルゾンタイプのコートです。今期、同記事によるテーラードジャケットも製作している自信作。
フカフカで布団に包まれているかのような暖かさ、それでいて軽い着心地。ポリエステルの中綿を使っていて、ダウンと違って飛び出る心配も少なく、何よりメンテナンスが楽。サクッと羽織って出かけたくなる敷居の低さは魅力と言えるでしょう。
比翼にボタンを隠し、ミニマルなルックスながら、ポリエステル/ナイロンによるテクノヴィンテージツイルという素材感がかなりのインパクト。
生地の陰影がくっきりと出てダークな雰囲気たっぷりです。

 
 

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その肝心の、テクノヴィンテージツイルです。光が強く当たったところは白っぽく艶が出て、影になるところは深く暗い色に。この生地の特性が陰影を際立たせています。
元々、この生地は海外のメーカーがこぞって使っていた素材で、日本ではATTACHMENTが起用。ほとんど国内のブランドには起用されていない生地ですからこの質感を楽しめるのはATTACHMENTくらいでしょう。
このツイルに3度洗いをかけ、生地の雰囲気を更に強調。ナイロンよりポリエステルの変化が強く起き、結果的に縫い目の辺りにパッカリング(生地の引き攣れ)が発生しています。
独特な表情はこうして作られていたのです。
決してザラッと不快な質感ではなく、むしろ滑らか。ナイロンらしい適度なシャリ感がありつつ、ヌメリのある触り心地の良い質感は、ぜひ手にとって確かめてください。

 
 

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袖には幅調整のためのボタンアジャスターを装備。この辺は一般的なコートのディテールを踏襲しています。
表側に縫い目を出さず、角を極力なくし、コロンと丸みのある印象に変えています。見た目もかなりミニマルですね。印象が優しい上に、肌に縫い目が当たらないので着心地も良くなります。
袖幅の調節はほぼしないかもしれませんが、例えば冬の寒さが厳しい時期にはグローブをして、こちらのボタンを一つきつく締めれば、グローブがギュッと固定され風の侵入を防いでくれますよ。

 
 

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こちらは比翼の脇にあるステッチ。表に見えている数少ないステッチの一つです。同色の糸によりあまり目立ってはいませんし、生地に膨らみがあるので、そんなに気になることもありません。
この他に、裾先、背中のセンターベント、襟の裏にも表のステッチが見えています。

 
 

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見づらいかもしれませんが、ATTACHMENTのブランドタグです。普通は黒いタグに白い文字で刺繍されていますが、生地と同様の色に染まっていますね。これはもちろん、縫製してから染め上げた「後染め」をしたからです。「オーバーダイ」とも呼びます。ATTACHMENTの商品でたまにこのように文字が染まったものがありますが、後染めしたことによるものです。
先ほど述べた通り、ウォッシュ加工を繰り返し生地の雰囲気を強めていることで起こるパッカリング。ブランドタグにも同じく起こっています。

 
 

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ATTACHMENTのアウター類のポケットに共通して見られるこの「くの字」のカッティング。腋下から伸びてきて胸の辺りで曲がり、裾脇へと伸びていくくの字です。そのカッティングに沿ってポケットは配置されます。
平置きで見るとポケットがあるのかないのか判別しづらいデザイン。もちろん意図的にそうしたものです。見た目はなるべくギミックが見えないようにしながら、「実はこうなっています」というのが得意。
このポケットに関しても表からだとポケットの底がどこにあるのかは分かりませんよね。
ちなみにここのポケットの高さが手入れする時に絶妙な位置にあり、もの凄く使いやすいとはスタッフの談。

 
 

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襟の内側です。ハンガーやラックなどに簡易的に引っ掛けられるようにハンガーループを備えています。その周りは生地を一枚重ねていますね。これは襟の付け根を固くすることにより襟の立ちを良くする効果があります。襟を折った時にもシャキッとした形を作ってくれます。ハンガーループのステッチが表に見えずにしっかりと縫製できるのもコレのお陰ですね。

 
 

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背中から見た肩の部分です。「この仕様」もATTACHMENTのアウターやジャケットなどでよく採用されています。
肩から袖を縫製する「セットインスリーブ」で袖付けをしながら、首から袖を縫製する「ラグランスリーブ」に見せたデザインです。
ここの部分に関して言えば既にセットインスリーブですので、特別機能する箇所ではありません。ただ、表身頃と後身頃の縫い合わせをどこでしたらミニマルか、と言ったら、袖の縫い目に合わせるのがもっともナチュラルに馴染む箇所。特にATTACHMENTの袖というのは腕の後ろにシームをもってきているので、そこがポイントなのでしょう。
こういうところ、見た目本当にカッコイイです。

 
 

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(中綿入り)とあるのですが、表地と裏地に中綿を挟んでいるのではありません。中綿を入れた生地をコートの裏側にくっつけたと言った方が伝わりやすいでしょうか。その為、表地と中綿が離れています。
生地表面の独特なシワ感や光沢はそのまま活かすことができますし、風が吹いた時に中綿は体から離れづらく、表地は吹かれてなびく、といった機能もありますね。
生地の軽やかさは失わず暖かさをキープする機能する、何気に機能的なデザイン。
裏側の縫い合わせた部分(写真でいうと右側の縫い目)は端をテープで巻いて縫製、補強しつつ見た目を美しく仕上げています。
そして生地の角、この写真だとセンターベントのところなのですが、縦と横のステッチが入っていますよね。その交差する点から角に合わせて生地を縫い合わせているのが確認できます。これを「額縁仕立て」といいそのままの通り、額縁の角のような仕立てのことをいいます。高い技術による仕立ての良いコートであることがこういうところからも見て取れるわけです。

 
 

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最後に内ポケットをご覧いただきます。
比翼と中綿入りの生地はつながっているのですが、その縫い合わせたところにポケットはあります。
左のように閉じてあるとファスナーのプラー(引き手)が見えるのみで、務歯(歯が噛み合う箇所)が全く見えません。これはいわゆる「隠しファスナー」といい、ポケットがあることを見せないためのファスナーなのです。言ってみれば「隠す収納」ですね。

 
 

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着用してもらいました。
着丈が長すぎることなく、スッキリとまとまる形。アームホールはまるでカットソーのように腕にフィットする細身な作りです。
ラフに襟を立てて、サッと羽織ってもらうのが似合います。生地が生地ですから少しカジュアルめに合わせるのに向いていますね。インナーをきれいめなもので合わせたりするのもオススメです。写真のようにジーンズも合います。
ふっくらした生地感を強調するかのようなパッカリングも良い感じです。

 
 
 
 
 

BRAND: ATTACHMENT
NO: AC42-225
ITEM: Pe/Nyテクノヴィンテージツイル ステンカラーコート(中綿入り)
PRICE: 62,640 円

 

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ATTACHMENTでは他にもこんなアウターがあります。

 
 
 

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同じステンカラーでもこちらはショート丈、なおかつヘビーメルトンを使ったタイプ。
艶があって手触りがとても良いウールメルトンを使用。ディテールを極力抑えたシンプルなルックスはビジネスシーンでも活躍します。
カジュアルからフォーマルまで幅広い場で使ってください。

 

BRAND: ATTACHMENT
NO: AC42-218
ITEM: ヘビーメルトン ショートステンカラーコート
PRICE: 54,000 円

 

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タスマニアカレッジフラノを使った立ち襟タイプのダウンジャケット。
今回ご紹介したテクノヴィンテージツイルのコートと同様の、くの字のカッティングとポケットを採用しています。
ダウンジャケットですが、キルティングのステッチは少なめで、モコモコしたステッチの感じはありません。
襟の部分にはファスナーやボタンはなく、少し開くデザインになっています。

 

BRAND: ATTACHMENT
NO: AB42-219
ITEM: タスマニアカレッジフラノ スタンドカラーダウンジャケット
PRICE: 81,000 円

 

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3レイヤー構造のダウンジャケット。
ATTACHMENTの今期のアウターの中では「最強」です。ダウンジャケットとして保温性に優れ、しかも防水・透湿性に優れたシェルを使い、暖かい上に悪天候にも対応できます。
更に更に、表地に使っているのはリップストップナイロン。引き裂きに強く、タフな素材としてよく使われているので有名ですね。
腋の下から袖にはダブルファスナー、を搭載。スノボジャケットのように通気性をダイレクトに確保したい時に使えます。

 

BRAND: ATTACHMENT
NO: AB42-209
ITEM: 透湿防水3レイヤーナイロンリップ フーデッドダウンジャケット
PRICE: 81,000 円

 

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さて次回のPF(Product Focus)は、KAZUYUKI KUMAGAIのタイプライターレザータ加工 ダウンベストにフォーカスします。
お楽しみに。

 
 
 
 
 

 

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