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UPDATE: 2014年10月25日

【Product Focus 6】 KAZUYUKI KUMAGAI / カズユキクマガイ Nyトリコットストレッチツイル ジョッパーズパンツ

 

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6回目となる「Product Focus」。
ES-WEBが自信をもってセレクトしているグッドプロダクトの、細かなディテールや品質の高さにフォーカスしご紹介していく企画です。
今回ご紹介するのはKAZUYUKI KUMAGAIのNyトリコットストレッチツイル ジョッパーズパンツです。

 
 

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近年ATTACHMENTやKAZUYUKI KUMAGAIでよく使われるジョッパーズシルエットのパンツです。今でこそ広く普及していますが、日本でのファッションにおける台頭はそこまで昔のことではないでしょう。
ルーツとなっているのは乗馬用のパンツです。乗馬する時にウエスタンブーツなどの背の高いブーツを履くことが多く、通常のシルエットのパンツでは履きづらかった。そこで、もも周りはゆとりをもたせたまま、裾先をギュッと細くしたのがジョッパーズパンツです。
本来のジョッパーズパンツはもっとテーパードが強調され癖のあるシルエットですが、ATTACHMENTやKAZUYUKI KUMAGAIのそれは股上の深さはある程度保ちつつ、テーパードは癖がありません。写真のようにとてもスッキリしています。人気の秘訣は裾の細さと合わせやすい適度なゆとり。スーパースリムやサルエルが多かった同ブランドの中で、非常にバランスの良いパンツとして定着してきています。
春夏にもリリースのあった素材なのですが、秋冬らしく暖かい生地感にアップデートしてあります。

 
 

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撮影する際にはストロボを使ってパシャッと光らせるのですが、それにしても反射しません。かなり光を吸収してしまうマットな生地です。この写真も意図的に少し明るめにしてあります。
これはナイロンにポリウレタンを多めに配合した【トリコット】という素材です。トリコットは【経編】と呼ばれる編み方の一つ。兎にも角にも伸縮性に優れ、それでいて形状安定性が高い。つまり伸びはいいのですが、へたりにくいということ。
それにシワになりにくく、穿き心地も良い。なかなかの機能素材です。
この生地がよく使われるのはインナー、特に女性物が多いそうです。それにスポーツウェアもそうですね。ウェットスーツにも使われているそうです。
KAZUYUKI KUMAGAIではそれをタウンユースに落とし込み、快適な着用感に採用しました。

 
 

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これは裏側の生地の表面です。細かな編み目がみえると思います。肌触りは凄まじく良いです。そして手にとってみるととにかく伸縮性が凄い。グイグイと伸びます。キックバック(生地を伸ばしてから戻ってくる力)もかなりのもの。着用していることを忘れてしまうくらい、自然な運動が可能です。スタッフも着用していますが、凄く愛用しているようです。それに全然へこたれないそうです。

 
 

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以前、ATTACHMENTのT/Cカツラギ アンクルカットスラックスをご紹介した時にもお見せした、特徴的なボタンフライの様子。
一度ご説明しましたので、手短に言いますとボタンフライが生地に対しちょっとだけ斜めに配置されているのです。こうすることで生地を立体的にフィットさせ、着用感を高めているとのこと。
ちなみに、ここの微調整がとても難しいらしく、コストの掛かるディテールなのだそうです。

 
 

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ATTACHMENTとは異なり、KAZUYUKI KUMAGAIの多くの製品にはメタルボタンを使っています。艶がありひんやりとしたボタン。少し重さを感じさせ、高級感が漂います。樹脂ボタンや貝ボタンなどは使用経過により欠けたり割れたりしてしまうこともありますが、メタルボタンはそれがほぼありません。
見た目も機能も充実したディテールです。手触りも良いですし雰囲気も良いです。

 
 

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ウエスト裏地には白い生地を貼っています。「白」というのが何より裏地として美しく見えますね。黒も良いのですが、都会的で洗練された雰囲気があります。傷みやすいウエスト周りの生地をカバーするためのものです。各所を閂止めで補強してあります。あくまでシンプルですね。

 
 

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バックヨーク(後ろのウエストにあるV字の切り替え)がありませんが、その代わりと言っていいのでしょうか。シームが存在しています。形状としてはA字と呼んだ方が正しいですね。生地を内側で縫い付けて表にはステッチが見えない作りになっています。
そのシームに沿った形でポケットがあるのです。写真から分かりますか?相変わらずのミニマルなディテールワーク。

 
 

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ポケットの端にはカンヌキを縫ってあります。注意して見ないと気づかないくらいのものです。ポケットそのものがほとんど目立たないようにするためには、表側に出す縫製や切り替えなどを最小限にしないといけません。
普通、バックポケットといえばパッチポケットといって、パンツの上から生地を重ねて縫い合わせるのがセオリーです。それをせずスレーキを内側に配置し、ポケット口だけを縫うことで、生地表面には何も存在していないかのようなデザインに仕上がります。

 
 

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というわけで、こちらの写真をご覧ください。パンツを横にして平置きした写真です。先ほどのバックヨーク(A字)が右に見えていて、サイドシームが縦に降りています。バックヨークがサイドシームに当たっている箇所にフロントポケット口が存在しています。よーく見ると分かるかと思います。いやあ凄いですね。とてもミニマルです。こういったソリッドなデザインに関しては日本一のブランドかもしれません。
見た目のデザインをよりシンプルに、ミニマルにすればするほど創意工夫も必要になるとは矛盾しているようでもありますが、他の製品でもそれは共通することですよね。そういった意味ではKAZUYUKI KUMAGAIの洋服は工業製品に近い印象すらあります。

 
 

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穿くとスポーティーなアイテムさながらの運動性の高さやタッチの柔らかさを体感できますが、見た目は本当にマット。穿きやすさとのギャップがあります。スッキリと癖のないテーパードシルエット、そしてシンプルな見た目はカジュアルはもちろんジャケットのスタイリング、これから増えるパーティーやイベントにも使える品の良さがポイントです。
あくまで細身のパンツですので、ハイカットブーツにも抜群に合います。
ロールアップするのも手段の一つではありますが、こちらのパンツの場合はフルレングスで合わせていただく方が真価を発揮しそうです。

 
 
 
 
 

BRAND: KAZUYUKI KUMAGAI
NO: KP42-080
ITEM: Nyトリコットストレッチツイル ジョッパーズパンツ
PRICE: 25,920 円

 

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KAZUYUKI KUMAGAIでは他にもこんなボトムスがあります。

 
 
 

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ブランドの定番、そしてアイコンの一つとも言える、長年に亘ってリリースされ続けているカーブパンツ。過去には「バナナシルエット」と呼ばれる程の極端な曲線を描いていましたが、最近は少し落ち着いた曲線が続いています。
ストレートシルエットに比べて穿きジワがコントラストとなり、膝周りのニュアンスがより出やすくなっています。
ボトム幅は比較的細く、スリムパンツとしてお使いいただけます。今シーズンのそれはツイル素材の万能タイプ。
カーブのかかり具合については、デザイナーがそのシーズン毎に微調整しているとのこと。

 

BRAND: KAZUYUKI KUMAGAI
NO: KP42-107
ITEM: コットンストレッチツイル カーブパンツ
PRICE: 19,440 円

 

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今回ご紹介したジョッパーズシルエットの別モデル。上記カーブパンツと同じストレッチツイルを使ったシンプルなタイプです。
同じジョッパーズシルエットでもディテールは色々と異なります。ポケットの形状やバックヨーク、バックポケットの形などなど。
また、バックポケットから腿の外側にかけて斜めにダーツを入れたデザインもこちらには存在。
万能中の万能パンツです。まずは1本試しに…という方や、ついでにもう1本…という方にも強くオススメします。
細身の黒パンは持っておいてなんの損もありません。

 

BRAND: KAZUYUKI KUMAGAI
NO: KP42-108
ITEM: コットンストレッチツイル ジョッパーズパンツ
PRICE: 19,440 円

 

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昨シーズンから継続しているスペシャルプロジェクトのD-ttached。KAZUYUKI KUMAGAIの中のもう一つのブランド的な位置付けとして、世界的アーティストのDubFireとコラボレーションしているラインです。
カットソーやパンツをメインに展開しているのですが、パンツはもれなくサイドにギャザーを強く入れたシルエットが特徴です。
ヴィンテージウォッシュをかけたデニムを使用。細身で仕上げ、まるでボトムに吸い付くかのような穿き心地を実現。
当然ですがストレッチが効いていて穿きやすくなっています。

 

BRAND: KAZUYUKI KUMAGAI
NO: DP00-701
ITEM: 12ozストレッチデニム ギャザーパンツ
PRICE: 27,000 円

 

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さて次回のPF(Product Focus)は、KAZUYUKI KUMAGAIのNyストレッチツイル×Wフェイス スタンドカラーブルゾンにフォーカスします。
お楽しみに。

 
 
 
 
 

 

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