UPDATE: 2016年05月31日
MARKAWARE The Pursuit of Material 【02】-和紙-
MARKAWAREこだわりの素材にフォーカスし、デザイナーの石川俊介さんのコメントと共に紹介していく「The Pursuit of Material 」
今回の素材は【和紙】です。その中でもPAPER “TSURI” KNITを使ったTシャツとカーディガンに注目してご紹介します。
≪デザイナーの石川俊介さんが語る”素材”≫
王子ファイバー株式会社のOJO+(和紙)100%で編んだ吊天竺です。紙糸は硬さがあるため非常に編みにくく、高効率なシンカー編み機では紙100%の糸が上手く編めません。しかし、低速でゆっくり編む吊り編み機を使うとちゃんと編むことが可能です。27間という普段使っているよりもローゲージな編み機を使用して15番程度の糸を編み立てています。紙の持つシャリシャリとした硬さがしっかりと出た面白い生地に上がっております。編み地に隙間がしっかりと空いているため風通しが良く、身につけた瞬間に涼しさを感じてもらえる生地です。洗い込んでいくと糸が少しずつ膨らんでいき柔らかさや落ち感が増していき、さらに吊り編み機特有の膨らみもプラスされて着心地の良い素材になるという風合いの変化も楽しめる生地です。梅雨時期から真夏は勿論、湿気が残る秋口まで着用できる素材です。
[traceability]
素材名:PAPER “TSURI” KNIT
品質:和紙100%
原料:エクアドル
紡績:王子ファイバー
ニッター:カネキチ工業
染色:東陽染業
仕上げ:SOM
≪おすすめの着こなし方≫
素材で勝負している分デザインはシンプルな作りになっているので、なんでも合わせやすいですが、Tシャツだったらやっぱりそのまま1枚で着ていただくのをおすすめします。風通しが良く、着ていて涼しいなというのが体感できますよ。
今回マーカウェアでも凄く多く登場してきている和紙についてです。
和紙っていうと水に溶けちゃうんじゃないかという声が店頭でも非常に多いんですけども、和紙繊維なので洗っていただいて全く問題ありません。
和紙は洗って水分を含むと、いま少し透け感があるんですけども、この隙間の部分ですね。
ここが和紙繊維が水分を吸って少し膨張するので、そうすると目がもう少し詰まった、まぁ所謂この透け感が少し落ち着いてきます。同時に和紙繊維が水を吸うので柔らかくふっくらした手触りに変わってきます。今だと麻のラミーとかが近いと思うんですけど、ちょっとバリッとした感じなんですけども、使用していった変化っていうのも楽しんで頂ける逸品になっています。
和紙の特徴は、麻と非常に近い性質をもっているんですけども、非常に風通しがいいです。なので、良く言われるんですけど、これを着て外を歩いたほうが涼しく感じる。所謂この隙間から風が抜けているんですけど、それが凄く体感しやすいので非常に涼しい素材になっています。洗濯すると若干の縮みが起こりえるので、今サイズ感としては少しゆったりしてるんですけども、1回洗っていただくと少し縮むような感じはあります。なので、サイズちょっと大きいな思ったりしても洗濯していただければジャストサイズに変わりますので、その点はご安心していただければと思います。
夏なので、麻だとちょっと手入れがって方もいらっしゃるんですけど、和紙はそういった点で言うと非常に耐久性も高いですし、型崩れも起こりにくいので、こちらの生地、夏ガシガシ着ていただければと思います。