何度でも伝えたい、MARKAWAREのCOMFORT FIT SHIRTの魅力

何度でも伝えたい、MARKAWAREのCOMFORT FIT SHIRTの魅力

こんにちは。Nです。
まだ夏の来る前の6月ですが、一部ブランドは既に2020年秋冬のコレクションが先行してスタートしています。6月20日スタートしたのはマーカウェアとマーカ。型は少なくともに1型ずつとなっていますが、マーカウェアのキーアイテムの一つである「COMFORT FIT SHIRT」の新作が到着しました。2020SSとほぼ同様のディテールで素材違いのバージョンを仕入れています。

 
 
 

MARKAWARE / マーカウェア
COMFORT FIT SHIRT – ORGANIC COTTON POPLIN
A20C-09SH01C
¥28,600

街中を見ていてもカジュアルで着るシャツはもっぱら大きくなってしまいましたね。私もそうです。ジャストで着るのが逆に少し落ち着かなくなり、これくらいの大きさこそがジャストって感じになっています。90年代にあったようなB-BOYの大きさとは文脈が違うため、昔は敬遠していた方も今なら大きなものに挑戦しやすいはずです。

ちなみにあの大きな着方は、たしか当時貧困層が多かったアフリカン・アメリカンが住んでいた、いわゆるゲットーなエリアの人たちが子供に着せる洋服を何枚も買えないため、成長した時にも着られるように大きめを買って与えたり、親の洋服を着ていたりというのがルーツだったと思います。

 
 
 

エンジニアドガーメンツの鈴木大器さんとロウワーケースの梶原由景さんの対談を読んでいて、このお二方も触れていたのが「大きなシャツは若い人が着るにはいいんだけど、大人が着こなすのが難しい」という点でした。
このセンテンスについて大人の人、つまり顔はそこそこ老けてきて、肉体も骨格も出来上がっていて何でもチャレンジできる歳じゃなくなる頃、大きなシャツを着ようとしてもなんだかしっくり来ない、ということなんだと解釈しました。要するに大きなシャツは可愛らしすぎたんだと思います。
マーカウェアのシャツは「可愛らしい」と形容できるものですけど、カジュアルシャツの割にひとつひとつの要素が目立たない作りになっているために凄まじく洗練されているので大人が着ても大丈夫。

 
 
 

丁度いい塩梅のものってやっぱり少なくて、もっとざっくばらんに極端に言うと「太っていても老け顔でも似合うでかいシャツ」ってどんなものだろうと考えた時に「そう言えばおじさんたちがおじさんたちの似合うシャツをマーカウェアが作ってるじゃん」と思ったんですよ。マーカチームの方々、ホント失礼な言い方で申し訳ありません。良い意味で言ってます。

 
 
 

マーカウェアの直営店PARKINGのインスタライブはご覧になっていますか?私も観られる時は観ています。山本さんが主に出ていらっしゃいますが、山本さんは若いですけどヒゲがしっかり蓄えて若々しさが良い意味でありません。たまに出るパタンナーの木村さんも若いですが良いおじさん感があります。デザイナーの石川俊介さんはデザイナー然としていて反則な感じもありますけど、やっぱり目指すべき老け方をされてるなと感じます。

 
 
 

彼らが作っていて彼らが似合わないわけがないんですね。30オーバーの人が無理せず着られる絶品のパターンは俊介さんの監督のもと、木村さんがパターンを引いています。そして毎年時代性や趣向に合わせてちょっとずつマイナーチェンジし続けています。メーカーの方はみんなよく似合うんですよ。当たり前なんですが。で、取り立てて高身長なわけでもないです。山本さんは比較的すらっと大きめですけど180cmはありません。おそらく一番高いのが山本さんで、他の方は170〜175cmくらいが多いのかなという印象です。

 
 
 

2020年のCOMFORT FIT SHIRTは全体の丸みが強調されているオーバーなシルエット。生地をたっぷり使っているだけで袖丈とか首周りの設計はジャストというのも、古着で買ったりすると味わえないビッグシルエット感。全部が全部ダボッとせず、抑えるところはキチッと抑えるためにだらしなくならず、それでいてトレンド感もあるという塩梅になっているわけですね。

 
 
 

シャツはどのブランドも同じじゃないかと思う方もいらっしゃると思いますが、やっぱり細部のこだわりがたくさん集まることで全体の顔つきは全く違ってきます。襟の大きさや縫い方、縫製の精密さ、幅感、生地の風合い、ボタンの位置などなど。特に昨今では肩の落ち方がいかにキレイか、というのも重要視されています。少し前なら無かった視点ですよね。COMFORT FIT SHIRTはもちろん肩が落ちています。肩幅が狭い人も広い人もキレイに丸く落ちるようになっています。この「丸さ」が重要なようです。
モデルになっているスタッフは身長171cmでサイズ1を着用。これくらいの肩位置が良いでしょう。

 
 
 

着丈はサイズ1〜3の3サイズで80cm前後に設定されています。この80前後という数字もバッチリだと思いますね。スタンダードに着ようとする時、普通にジャストで着るよりも5cmくらい長いんです。そのくらいあると大きく見えます。私が例えばTシャツをちょうどよく着ようとすると着丈70cm前後なんですけど、今は最低ラインを75cmで考えています。やっぱりこれも5cmなんですよね。たまたまかもしれませんけど。

 
 
 

背中の佇まいも凛としていて縫製も端正で本当に美しいです。ヨークは中心位置で縫い付けになっていますが、2枚重なっているため裏地には縫い目がありません。ヨーク下から始まるプリーツへの流れも自然ですし、プリーツの出方も非常に素晴らしいと思います。

 
 
 

裏から見るとこういうふうに生地をたたんでいます。無駄がなくキレイですよね。普通シャツってこっちを表に出すんですよね。ボックスプリーツって言って、シャツ生地の突っ張りが出にくいように動いた時に膨らむ仕様。でもコレを裏面に持っていくのが良いアイデア。

 
 
 

この手のシャツにまだ手を出していない方は、ぜひマーカウェアでデビューしてみてほしいと思います。最初こそ「あれ…やっぱり大きいな」と思うと思いますが、袖まくりをしてバランスとってみると見え方がガラッと変わりますし、着続けるともとのサイズに戻れなくなると思います。それくらいファッション的観点でも大切な大きさですし、夏は大きい方が単純に快適です。

 
 
 

COMFORT FIT SHIRTは毎シーズン出ていて、シーズンによって素材や色が違うので揃えたくなってしまいます。この夏の一張羅にいかがでしょうか。

 
 
 

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