nonnative 41th collection(2022夏秋)をルックから紐解く

nonnative 41th collection(2022夏秋)をルックから紐解く

こんにちは。Nです。
先日公開されたノンネイティブの41th、2022 SUMMER AUTUMNコレクションのルックはご覧になりましたでしょうか。
2022年4月2日よりデリバリーが開始されますので、ESSENCEでの取扱商品は【こちら】からご確認ください。
テーマは「WEST」ということで、前回の40thでテーマにしていた「SOUTH」がニュージーランドを舞台にしていたのに対して、今回はアメリカが舞台になっている模様。西部劇の「西=ウエスタン」からも分かるように、アメリカの西部の地というのはデニムとは縁が深いエリアです。ここで働く農夫なんかのことをカウボーイと呼ぶんですが、彼らが身につけていたものがリーバイスやリーのデニムであり、アメリカのワークウェアの象徴でもあります。
そんなところから41thを紐解いていきたいと思います。

 
 
 

ルックの特徴

ノンネイティブといえば、まとまった色使いやある一定の法則に基づいた配色をルックで使う傾向があります。例えばベージュ一色やネイビー一色のような1トーンコーデ、全身インディゴだけどシューズやアクセサリーだけベージュの2トーンコーデなどがそれに当たります。
41thでは赤みがかった土っぽいブラウンが目を引きます。ルックの1枚めからそのカラーが使われています。

 

また、ベージュではなくブラウンが多用されておりネイビーやインディゴとの組み合わせによって比較的濃い配色が特徴です。これを元としたチェックも存在が確認できますね。

 
 
 

シーズン性

他のブランドと異なり「冬春」と「夏秋」という区分でコレクションを展開している都合で、ルックのシーズン性がどの位置にあるのかが一見して分かりにくいかもしれません。事実、ルック全体を見ても「いかにも夏っぽいスタイリング」が存在していません。
これは仮に「春夏」という通常のコレクションでも同様で、真夏のスタイルは別途用意されてきました。ですので、夏前頃になれば夏のスタイリングが登場するものと予想されます。

 
 
 

アイテムの傾向

テーマからしてアメリカを舞台としているということで、現在のトレンドの動きを見てもアメカジを意識したスタイルだと推察されます。ただ「アメカジ」というのは範囲が広く人によって捉えどころが違うので、どの視点でフォーカスするかによって大きくアプローチが異なるでしょう。他のブランドを見ても多分アメカジを意識するものが出てくるとは思いますが、そのスタイルは一つではないでしょう。
ノンネイティブの場合を見てみると、日本の定義的アメカジのルーツとなる「アメリカの普段着」を深化させてきたものかなと思います。これはつまり日本で成熟したアメカジの源流となるスタイルのことです。
昼夜の寒暖差が激しいアメリカでは、ある人はダウンジャケットを着ていて、ある人はTシャツを着ている、なんて姿もあるように、これらのルックにも見られるダウンベスト+ショートパンツといったスタイルも普通に存在しています。そんなスタイルもありますし、レザーのジャケットにショートパンツなんてのもありますね。

 

気候的な表現とは別に、半袖チェックシャツに長袖カットソーのレイヤード&デニム&ブーツといったバイカーのようなスタイルだったり、マウンテンパーカを使ったスタイルなど、どこか懐かしい雰囲気も感じさせます。
10AWのテーマであった「YETI HUNTING CLUB」や12AW「STUMPTOWN SIDE WALK」のあたりで感じられたアメリカの田舎、郊外のようなイメージを10年経過した今になって再解釈したようにも感じます。

 
 
 

NOMA t.d.とのコラボレーション

多くのスタイルで目を引く独特なバンダナ柄のアイテムがありますが、これらは〈NOMA t.d.〉というテキスタイルデザインユニット及びファッションブランドとのコラボレーションです。実はNOMA t.d.とのコラボレーションは初めてではありません。ノンネイティブがプロダクトの属性・シリーズをアイテム名の冠としている「DWELLER」や「HUNTER」といった名前を付ける以前の2007年頃かそれより少し前にも一度コラボレーションを果たしています。NOMA t.d.は2005年からスタートしているため、発足して間もない頃ということになります。

 

今までのノンネイティブのコレクションでは裏地にリバティ社のテキスタイルを採用し続けていましたが、この41thコレクションではNOMA t.d.のテキスタイルが採用されているようです。

 
 
 

評判の良いシューズラインナップ

毎シーズン、ノンネイティブのシューズは話題に事欠きませんが、今回のラインナップを見ると新型もアップデートも確認できますね。
いつものペコスブーツももちろんある中、バッシュベースのジップアップスニーカーはニューカラーが存在します。前シーズンもあったチロリアンシューズは底が厚みを増して再登場、ラギッドなワークブーツも厚底めなスタイルで登場します。
ヴァンズのオーセンティックを思わせるシンプルなロートップスニーカーもありますね。ただ、ソールはコンバースのチャックテイラーみたいなデザインです。
足首にストラップがあるエンジニアブーツも多く使われています。こちらはサイドジップの模様。スエードサンダルもありますね。
たった一つだけ、デッキシューズのようなモデルも使われています。

 

この中での注目作は個人的にはヴァンズベースのものとワークブーツですね。ファッショントレンド全体の流れからスニーカー一辺倒だった昨今、ようやく革靴に人気が集まる時期が来たのかなと感じていますが、実際うちのスタッフたちはそうした流れを感じ取っているようです。
もちろんスニーカー人気は継続すると思いますがスポーツブランドだけじゃなく、他の動きがより目立つ頃合いなのかなと思いますね。

 
 
 

DWELLER JEANSのシルエットの変化

従来の展開だった

・DWELLER 5P JEANS USUAL FIT
・DWELLER 5P JEANS DROPPED FIT
・DWELLER 4P JEANS TAPERED FIT(現在は廃盤)

といったシルエットの違いはこのシーズンでは名称の上では廃止されています。
代わりに01、02、03という番号が振られていて、更にノンネイティブのパンツの独自の設計だった膝裏のダーツ処理がサイドのダーツになったりもしていますね。ノンネイティブの中でもド定番として君臨していたシリーズだけにどんな変化が起きたのか気になりますね。
現存モデルとの差については、今度検証してみたいと思います。

 
 
 

改めて、41thコレクションは2022年4月2日よりスタートです。ESSENCEでの発売は正午を予定しています。

 
 
 

WRITER N

ディレクター
よく着るブランド:MARKAWARE・nonnative・NIKE
好きな音楽のジャンル:シティポップ・ダンス/エレクトロニック
好きなアニメ:エヴァ
特性:静かに面白い事を言って爆笑を取る