憧れの美しすぎるシャツ!ATONのCOTTON LAWN OVERSIZED SHIRT
こんにちは。Nです。
春はやっぱりシャツが着たくなります。ここ数日20度前後と急に暖かくなって、日中は羽織りもなく過ごすことが多くなっています。ちょうどそんなタイミングで届いたのがエイトンのコットンローン オーバーサイズドシャツです。
届いたシャツを見た瞬間、「うわ、いいな、でも高いな!」と思ったのを覚えています。で、触った瞬間「あ、これは高いわ」と思ったのを覚えています。
エイトンのシャツってなんだか「いつかは持ちたい憧れのシャツ」って感じがしません?ちょっと高めで、おいそれと買えるわけではないのですが、モノを見て触るとやっぱり欲しくなります。
風を包めるようなふんわりとしたローン生地を使用した大きめのシャツ。
この生地は木綿のように軽くて薄いんですが、触った感じはしっかりコシがあって思ったより「神経質な生地」という雰囲気はありません。作りはとてもシンプルで、凝ったことはしていないのに、どこを見ても丁寧でこういうシャツをワードローブにずっと持っておきたいなって思わせてくれます。
ちなみにホワイトの他にネイビーもあります。
コットンローンという生地は「細番手の糸を少し粗めに織り上げた、薄くて軽い平織りの生地」のことを指すんですが、滑らかで艶もあり、洗いざらしのナチュラルな表情が似合います。同じ平織りにシャンブレーという生地がありますがあっちは丈夫そのものなのに対し、ローンはそこまでタフな生地ではなく、どちらかと言えば優しい生地です。「カジュアルなドレスシャツ」といったニュアンス。
いかにも春夏らしい、見た目から伝わる爽やかなタッチのシャツで、3XLサイズの古着のシャツをヒントにデザインしたという一着です。大柄な人向けのシャツをそのまま抜くと襟や首周り、袖丈、袖幅なんかが大きすぎますので、おそらくその辺は現代人のサイズに調整したのだと思います。襟はどちらかと言うと小さいです。
背中の方を見てみるとヨークの縫い位置が普通のシャツと比べて低め。意図したものか分かりませんが、参照したシャツがもともと大きすぎてヨークも広めにとってあったのかもしれません。今っぽい抜けが出て雰囲気があります。プリーツやダーツといった処理は一切なく、大きく揺らぐ仕立てです。
アナウンスされていないのですがおそらくウォッシュ済みで仕上がっていると思います。納品時より既に洗いざらし感があり、裾先などを見るとパッカリングが発生しています。こういう小さなディテールがシャツ好きを引き寄せます。
袋縫いされたカフス。カジュアルな佇まいのシャツのディテールにはこうしたさり気ないドレッシーな仕様が入ると途端にキレイに見えます。袖まくりしてしまうと見えないですが…。
肩の傾斜もやりすぎず落としています。最近は私の個人的な趣向として、肩の落ち方がやりすぎていないものの方が良いなと感じるようになってきまして、これくらいがギリギリのライン。このサイズ感で落ちていないと逆に不自然ですね。
エイトンの何が良いってバランス感覚だと思うんですよね。素材の吟味だったり仕上がりの品質だったり、デザインだったりと色んな角度から評価されているブランドなんですけど、私が思うのはバランスの良さ。特にシルエットや引き算の仕方が非常に上手いと感じます。
袖から身頃脇にかけては、巻き伏せ縫いによる一直線の簡易縫製を敢えて再現。このことから、ドレスシャツなんかではなく大量生産系のワークシャツを元ネタにしたのではないかと思います。折り幅が細くて端正ですね。
この仕様に関してはどうかは分かりませんが、「当時の簡易縫製を再現する」ってことにコストがかかることもあるそうですね。今ではそんなに簡単に再現できないが故に高くなってしまう。でも、デザイナーは再現したくなる性分ですからね。そういうのにお金かけちゃうんですよね。
トップス:ATON COTTON LAWN OVERSIZED SHIRT(サイズ04)
ボトムス:S.F.C TAPERED EASY PANTS(サイズM)
シューズ:NIKE NIKE AIR FORCE 1 ’07
モデル:身長177cm、体重55kg
ブラウンとホワイトによる上品な配色で、極めてシンプルなスタイリングを組みました。生地表面の風合いというか、凹凸感がマッチするS.F.Cのナイロンパンツがいい感じに合います。シューズも定番のエアフォース1をブラウン配色でまとめています。
名前のとおりにゆったりとしたサイジングなんですが、生地の柔らかさで、重たさが感じられずフワッと体を包んだフォルムになります。「でかいなー」と極端に感じるようにも見えません(実際は結構大きいのでサイズも04しか入れていません)。
大きく一枚使った背中はドレープもキレイに入り、カジュアルシャツらしからぬ優雅な佇まい。タックインした時もキレイな溜まりが作れるものと思います。
この袖をまくった時のカラッとしたシワの入り方、体の包み方が優秀。大きなサイズのシャツで、大柄な方も華奢な私のような体型の方でも見栄えが良いです。
両手を広げると身幅はこれだけ余裕があります。二の腕回りの袖幅もしっかりとってありますが、袖先は手首に沿う細さになっていますので、着用感は違和感がなくなります。
キチッと着ても成立しますし、こちらのようにボタンを2つくらい開けて着ても嫌味なく使えそうです。そういうシャツって本当に無いんですよね。私の体感の問題かもしれないですが、シャツを閉じて着る際、第一ボタンを開ける以上のことをすると、なんとなくカッコつけた感じがしてやるのに抵抗があります。でもこのシャツはそれが感じられず、むしろ普通に見えます。首元が涼しげに見えて印象も良いかもしれませんね。
普通の人が見たら多分普通のシャツ。でも、好きな人が見たらすごく素敵なシャツだと分かってもらえるはず。ロゴや記号で何かを伝えるだけがコミュニケーションじゃなく、そのシャツの出で立ちそのもので分かる人に共感してもらえたらそんなに嬉しいことはないと思います。私もそういうものを着たいですし、分かってもらえる人と酒を飲みたいと思うわけです。だから「憧れシャツ」なのかなって思います。
エイトンとは無関係なんですが、近日中にノンネイティブのパンツを語る特集が公開されます。ESSENCEの店長がその熱量高く、この41thコレクションでリニューアルしたDWELLER 5P JEANSがどう変わったのかを語ります。
現在絶賛編集中。順調にいけば4月16日に公開予定です。
ディレクター
よく着るブランド:MARKAWARE・nonnative・NIKE
好きな音楽のジャンル:シティポップ・ダンス/エレクトロニック
好きなアニメ:エヴァ
特性:静かに面白い事を言って爆笑を取る
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