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NIKE AIR MAX 1 ’07 LV8 FLORA PACK “CORK”

ボタニカルなエアフォース1

いまだかつてインラインにおいてここまで大胆な刺繍を施したモデルは無かったんじゃないかなってくらいコンセプチュアルな「フローラパック」。ナイキが次に仕掛けるのは植物とスニーカーのコンビネーションです。

NIKE / ナイキ
NIKE AIR FORCE 1 ’07 LV8 FLORA PACK “CORK”
ITEM CODE:CZ0338
¥12,100(税込)

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奇抜でありながらクラシックになり得た存在


昨今、取り沙汰される「サステナブル」の言葉。先進企業がこぞってこの言葉をスローガンに製造を切り替えていく中、ドラスティックにプロダクトに転換しているのがナイキです。今までにもお伝えしていることですが、ナイキは今の「サステナブル」のムーブメントが起こるずっと前から「リサイクル」を続けてきています(もちろんナイキだけじゃなく、多くの大企業がそう)。 ただ、世界的にサステナブルが叫ばれるようになってからの動きはそりゃもうってくらいサステナブルに特化した製品が連発されています。
     
今回登場したのは大定番の〈NIKE AIR FORC 1 ’07〉。 リサイクル素材を重量で換算して20%以上の割合で使用しているそうです。ルックスは定番そのものでありながら、側面やスウッシュ、ヒールタブなどがキャンバスで作られており、植物由来の染色を使用しています。アイコンになるのはシュータンの植物刺繍。ブラックとホワイトでモチーフになる植物を変更しカラーリングに見合ったデザインで仕上げています。 アウトソールやデュブレにもコルクを使うなどし、そのスタイルをより強調しています。
     
「フローラパック」と題されたシリーズは〈NIKE AIR MAX〉シリーズも存在しており、たくさんのモデルが参画。これは二酸化炭素排出量ゼロを目指すナイキ独自の取り組み「MOVE TO ZERO」のひとつだとされています。ナイキがもつアイコニックなモデルをプロジェクトに起用することで大きな展開力を期待しているものと思われます。 ことスポーツメーカーにとっては、今後必ず大きく組み込んでいかなければいけない命題になると思いますので、その足がかりとしてのシューズがこれらだと言えるでしょう。
     
誤解を恐れずに言うと、サステナファッションってどこかリサイクル感が強かったり、デザイン的に今ひとつと感じてしまうものが多かったりしませんか?実際、サステナブル(ここではリサイクルという側面)の製品って素材の特性からか、デザインの制約が多いのかなとも思っていました。 しかしこれはどうですか。アイデア次第でこれだけカワイイものに生まれ変わるわけですよ。
     
   
サステナブルって言葉はどうしてもリユースやリサイクルという言葉を置き換えただけのようにも捉えられがちですけど、本当は生産者の労働環境や賃金の問題解消もそうですし、じゃあ実際製品化した時にキチンと売れずに残って廃棄となったら意味がないわけです。ですから、デザインがめちゃくちゃ重要になってきます。良いものを作って可能な限り長く使ってもらう必要があるんです。 そのためのアイデアとして、「フローラパック」は非常に優秀なパッケージじゃないかなと思いますし、なんだか怪しいとすら思ってしまうサステナブルをポジティブに変換してくれていると思うんです。
       
発行日: 2021/05/27 〈 文=STAFF N 〉
 
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