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ATTACHMENT デザイナーインタビュー
2022年秋冬コレクションについて

ESSENCE 古町では7月16日、17日の2日間に渡りATTACHMENTの秋冬コレクション展示会を開催させていただきました。当日は残念ながらATTACHMENTの榎本さん、関根さんは急遽ご来店いただけなくなってしまいましたが、事前にデザイナー榎本さんにインタビューを行っておりましたので、今回は展示会の様子を交えながらお届けしていきます。


2022AW(以下、22AW)について、改めて洋服のデザインに対する考え方をお聞かせください。
榎本〈ATTACHMENT〉には着る人の個性や魅力、内面を引き立てる付属品という意味が込められています。出来るだけデザインをシンプルにし、人が着た時に完成するようなプロダクトを目指しています。
今シーズンはデザイナーの変更がブランドの中で大きなトピックだと思うんですが、熊谷さんからのバトンを引き継ごうと思った理由はなんですか?
榎本多岐に渡るのですが、一番大きいのは熊谷さん自身に指名していただいたことです。僕は20歳から6年間、熊谷さんの下でアシスタントをしており、自身のモノづくりや美意識の基礎を叩き込んでいただきました。辞めてから11年後に指名されたということの意味や心情を考えると、引き継がないという選択肢はありませんでした。
今までの〈ATTACHMENT〉と意図的に大きく変えた点はありますか?またそれはどこですか?
榎本大きく変えようという意識はありませんでした。強いて言うなら、自分たちが大事にしているコンセプト”人を引き立てる服”を強く意識し表現した点かなと思います。
22AWに限らず、〈ATTACHMENT〉のカラーバリエーションは「含みのある色」で構成されることが多いですが、今回はブルー、オレンジ、イエローなどの色あり、柄ありで多種多様です。22AWの色使いに関してのお考えがあれば教えてください。
榎本今回は画家のロバート・ライマンの作品に影響を受けてコレクション制作をスタートしました。彼の作品のカラーや柄が多く表現されています。黒、白、カーキグレーの〈ATTACHMENT〉の基本色に自然に差せる色として、少し彩度を抑えているので取り入れ易いかと思います。
※ロバート・ライマン(Robert Ryman 、1930年5月30日 – 2019年2月9日)は、アメリカ合衆国のミニマリズムの美術家。テネシー州ナッシュビル生まれ。ロバート・ライマンは1960年代に最も厳格なミニマリズムの画家として登場し、モノクローム絵画、ミニマリズム、コンセプチュアル・アートの作家として知られている。(出典: Wikipedia)
ロバート・ライマンの影響ということで、洋服においても彼が得意とする白を用いて「何を表現するか」ではなく「どのように表現するか」という点で影響があったのでしょうか?
榎本 僕は「何を表現するか」ではなく「どのように表現するか」という言葉は、〈ATTACHMENT〉の大切にしている姿勢を表現している言葉だと解釈しています。表面的(視覚的)なデザインではなく、糸の選定、生地の仕立て、縫製、パターン、アイロンの入れ方などの目に見えづらい過程こそがデザインだと信じています。これまでもこれからもこだわっていきたい部分ですね。
榎本さんは以前〈UNDERCOVER〉〈JULIUS〉でご活躍されていたと思うのですが、その時に得られた経験はどのように現在のクリエイションに反映されていますか?
榎本〈ATTACHMENT〉ではクラフトマンシップの精神、〈UNDERCOVER〉ではカリスマ性と魅せ方、〈JULIUS〉では創造へのストイックさを経験しました。これらの経験は様々な局面で反映されており、今後はそこに僕自身のアイデンティティーがプラスされることが望ましいと思っています。
今回のコレクションではどういった着こなしがオススメでしょうか?
榎本アースカラーを使ったワントーンコーデがオススメですかね。WOギャバのシャツとワイドパンツにダブルフェイスビーバーのチェスターコートで、生地の落ち感や上質さを感じられるコーディネートがオススメです。
22AWでは、リラックス感のあるアイテム展開が多くなったように感じています。店頭に来られるお客様は〈ATTACHMENT〉の細身でモードなスタイルが好きな方が多いですが、今後のクリエイションではそのテイストは変化していくのでしょうか?
榎本そうですね。今回はリラックスシルエットに目がいくかもしれませんね。ただ細身なものも作っていますよ。現代におけるシンプリシティを意識しバージョンアップしていきたいと思います。
毎シーズン気になるシューズですが、今回のラインナップはどういう理由から選ばれたのでしょうか?
榎本80〜90年代のシューズのスタイルに惹かれて、スクエアートゥのレザーシューズやローテクスニーカーをチョイスし、それらを現代のテクニックでアップデートさせることに注力しました。
22AWアイテムの中で気に入っているアイテムを3つ上げるとしたらどれですか?
榎本ダブルフェイスニットのカーディガン、ダブルのチェスターコート、スニーカー。どれも一見シンプルな中に、美しく見えるギミックが詰まっています。こういったアイテムは特に気に入っています。

 
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