2024SS MARKAWARE Styling for Dressy
2024春夏 MARKAWARE & marka イベントレポートとオススメ紹介
【12月2日 - 12月3日】2024年春夏ブランド合同展示会開催
加賀美 健の世界観を落とし込んだ"ちょいサスティナブル"なブランド〈SEPARATE BATH & TOILET〉
この秋履きたいレザーシューズ3選

見たことがあるのに、決定的に違う。
限られたブランドにしか許されない
GORE-TEX®を使ったジャケット

1つの商品をピックアップして深掘りしていく特集〈In-depth〉。記念すべき第1回はnonnativeの「HIKER JACKET POLY TAFFETA WITH GORE-TEX 2L」を深掘りしていきます。

nonnative

HIKER JACKET POLY TAFFETA WITH GORE-TEX 2L

NN-J4211

表地:ポリエステル 100%
裏地:ポリエステル 100%

オールシーズン通して出番があるアウター

〈nonnative〉が作るGORE-TEX®のジャケットがこの春にも登場しています。GORE-TEX®と言うと防水・防風・透湿といった機能から、冬に使うものという印象も強いかもしれませんが、GORE-TEX®自体は温かいわけではないため、夏になるまで活躍し、秋になればまた使える3シーズン適応の機能素材です(夏は夏でフェスや山歩きなどでも活躍します)。 今回取り上げるのはHIKER JACKET POLY TAFFETA WITH GORE-TEX 2L。ミリタリージャケットではよく見かける「ECWCS(エクワックス)※」を参考に、〈nonnative〉らしいエッセンスを取り入れたデザインです。

※ECWCS

米軍の極寒冷地被服システム(Extended Cold Weather Clothing System)。レベル1〜7まで分けたウェアのレイヤリングを想定したシステムです。

このモデルのデザインは1985年に誕生した米軍の第一世代(Gen1)のをLEVEL6をベースにしています。LEVEL6はハードシェルレイヤーで、GORE-TEX®を採用している点が特徴です。多くのファッションブランドなどで参考にされているミリタリージャケットの大定番であり、どの時代においても存在してきた絶対的なアウターです。

〈nonnative〉流のECWCS

ECWCS Gen1 LEVEL6のアイコニックな特徴であるフロントタブや袖のポケットは残し、すぐにそれと分かるルックなんですが、フードを収納型にしたり、手を入れやすいフラップポケットにしたり、カーブした裾にしたりと小気味よくアレンジされています。

シルエットはやや大ぶりですが極端にビッグサイズにしないことで、トレンドに程よく合いながら時代を超え使い続けることができるバランスに整っています。 スプリングアウターとしても大いに活躍する、柔らかい着心地の2レイヤーのGORE-TEX®で、動きを妨げずハードシェルを着る時の心理的な息苦しさもありません。

ファッションブランドとGORE-TEX®

GORE-TEX®を採用できるファッションブランドは日本では数える程度しかありませんが、〈nonnative〉は数少ないその中の一つ。毎シーズン必ずと言っていいほど様々なGORE-TEX®のウェアを展開しています。 スポーツブランド、アウトドアブランド、ミリタリーブランドではよく見かけるGORE-TEX®も、ファッションと結びつくと途端に少なくなってしまいます。認証自体も厳しい審査がありますが、根本的に採用を許されているファッションブランドが少ないのです。

〈nonnative〉がGORE-TEX®を使う時、見た目は前述のようにメンズファッションではスタンダードな洋服を使いつつ「実はGORE-TEX®です」と裏切るケースが多いです。見た目からはGORE-TEX®かどうかは分かりにくいので、その他の洋服との合わせやすさが段違いです。さらに、ミリタリーなどをベースにした時、そのままでは生活動線やタウンユースで使いづらい点は独自にアレンジを加え勝手を良くしているのも大きな特徴です。これらが他のブランドのGORE-TEX®アウターと決定的に違います。

実用性の高いオーソドックスなメンズアウター

身長:170cm 体重:60kg ・・・ サイズ1着用

今回のECWCSを始め、M-65やMA-1といった軍モノはどの時代においても廃れておらず、常に存在するアウターです。機能的デザインに特化したミリタリーウェアはファッション的な設計にはならないため、どの時代でも成立する強さが魅力です。過度な装飾がないのでインナーやパンツの着合わせも難易度が低く、大抵のものが組み合わせ可能。

身長:170cm 体重:60kg ・・・ サイズ1着用

ベースはオーソドックスであるのに対して、パターンメイキングは独特で着てみることで初めて〈nonnative〉の真価に触れることができます。腕の上げ下ろしのしやすさ、ポケットへのアクセスのしやすさ、ファスナーの上げ下げのしやすさ、スタイリングのしやすさ。これらは一声にECWCSと言っても全く別物だと言えますし、そうした導線の軽やかさこそ〈nonnative〉の真骨頂だと言えるでしょう。