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DAILY COAT STYLE SAMPLE 2021AW 今、コートを着るべき理由。【後編】

 

talk about…
今、冬のアウター事情でも最も勢いのあるロングコート。かつてのドレッシーな使い方とはまた違い、もっと気軽に、そしてしっかり良いものを選ぶ傾向があります。特にコロナ以降の洋服の選び方も顕著に変わったことで、スタイリングに大きな影響を及ぼしたのではないでしょうか。2021年秋冬ではESSENCEでも多くのロングコートを取り揃えましたが、今、なぜロングコートなのか。スタッフたちのスタイリングとともに解説していく特集の後編です。
profile
岡崎直樹
ESSENCEの店長。明るく元気な接客が取り柄。好きなものはカレーライス、苦手なものは日本語。好きなブランドはマーカウェア、ノンネイティブなど。
佐鯉誉
ATTACHMENT/ESSENCEスタッフ。トレンドに敏感で多くのブランドに精通。家で挽くコーヒーに興味をもちはじめた。好きなブランドはアタッチメント、エイトンなど。

 
 


 
 
 

それでは「今、コートを着るべき理由」の後編に入ります。今回も全部で4つありますが、岡崎くんはそのうち2つですね。1つ目をご紹介ください。

 
 
 

 
 
 


 

STYLE.5

 

 

 
 


MARKAWARE|RAGLAN MAC COAT – ALPACA STOLE CLOTH(A21C-15CO01C) |¥118,800(税込)
nonnative|TRUCKER BLOUSON COTTON CORD (NN-J4006) |¥48,180(税込)
nonnative|DWELLER 5P JEANS DROPPED FIT C/P 13oz DENIM STRETCH OW(NN-P4003)|¥21,780(税込)
その他私物

 
 
 

まずはこちらから。生地にはアルパカ100%を贅沢に使用した〈MARKAWARE〉ならではの一着です。

毛並みの感じがウールとは別モノの雰囲気ですね。アルパカといえば〈MARKAWARE〉というくらい冬の定番になっていますが、これはウェイファーラーコートのデザインに近いですね。

繊維が細長くしなやかで手触りも抜群に良いですね。そして本当にコートなの?ってくらいめちゃくちゃ軽いです。ミリタリー由来のデザインは〈MARKAWARE〉ならではですし、表面に装飾を施している洋服は再び注目を集めています。

 
 

 

 
 

ウェイファーラーもこのマックコートもそうですがポケットが水平垂直で、しかも端が揃えてあるので見た目はかなりスッキリしますね。

ポケットの仕様もそうですが、コート自体のシルエットも〈MARKAWARE〉は昨年以降オーバーサイズではなくなってきています。これはトレンドの変化とも言えますが、下にストンと落ちた直線的なシルエットが回帰しています。

 
 

 

 
 

ラグランだから、肩が落ちているのが強調されないのもポイントかも知れません。とはいえ結構しっかりゆとりはあるように見えるのですがインナーにも〈nonnative〉のTRUCKER BLOUSONが見えるとおり、比較的厚手のものも着られるのではないでしょうか。

直線的なシルエットといっても昔までのコートとは異なっていて、レイヤードも視野に入れた設計になっていると感じます。〈nonnative〉のTRUCKER BLOUSONなど着込んだ時にごわつきを感じやすい肩周りにはゆとりを残しつつも全体がスッキリ見えるように作られています。

 
 

 

 

 
 

生地感に膨らみもありますけど、それでも見た目自体は結構さっぱりしていて上品です。陽が当たった時と影になった時の色の差がしっかり出るのって生地が良く見えますね。かなり明るいブラウンにも見えますしダークブラウンにも見えます。天然色なんですよね。

アルパカの毛色って約22色ほどあるんですよね!これは〈MARKAWARE〉の石川俊介さんから教えてもらいました。なので染色せずとも、独特の色味を表現できます。このマックコートの色表記もナチュラルブラウンになっているんですよね。

白い毛がところどころ混じるんですよね。割と抜けちゃいますが(笑)

そうですね。アルパカの毛は絡まりづらいからウールなどと比べて毛玉になりづらいですが抜けやすいのは確かに否めないです。内側は別生地で裏張りされているのでそこまでストレスかからないですが。

今季〈MARKAWARE〉のアルパカのストールを買ったんですが、正直毛は結構抜けますね。でも暖かいしコロコロすれば良いやって具合で割り切ってしまいました。とにかくアルパカは暖まるスピードが早いと感じます。毛は抜けるけどかなりオススメです。

 
 

 

 
 

スタイリングのポイントも良いですか?今回コート以外のアイテムは基本カジュアルにまとめていてアメカジを意識しています。
というのもアメカジが大人30〜40代の大人達の間で回帰しているんです。コテコテなアメカジというよりちょっと細身で綺麗見えするもの。そういったところをESのセレクトで表現するなら〈nonnative〉とか〈A.P.C.〉などのクリーンなブランドが手に取りやすいです。

偶然かもしれませんが、アルパカのナチュラルブラウンと履き込んだチロリアンシューズの色や風合いがバッチリ合ってますね。

合わせました。コート・シューズ以外のアイテムも暖色系でまとめてあげるとわざとらしさがなくて良いですよね。

今に至るまで90年代ブームがあったってことは「=アメカジ」くらい言ってもいいと思うんですが、「ストリート」って部分に焦点が強く当たっていたためアメカジはそんなに今までフォーカスされていませんでしたよね。当時のアメカジってもっとステレオタイプというか、所さんとか浜ちゃんのイメージだったと思うんです。今はそこまで直球ではないですね。

そうですね。今までのアメカジスタイルを美化した感じというか。ある意味アメカジがめちゃくちゃ好きだ!って人じゃなくてもスッと入れるようなところはあるかもしれません。


 
 

 

 
 

今の話に通ずる部分ですが、今回のマックコートもそういうニュアンスをしっかりと含んだアイテムであること。でもアメカジ・ミリタリーっていつの時代も褪せることがないカテゴリーだと思っています。5年〜7年後もクローゼットから引っ張り出してまたその時代にあった着こなしを楽しめるのがこのマックコートですね。

岡崎くんはアメカジ大好きでしたが、今アメカジをベースにするならこうする、っていうコツはありますか?

”アメリカ野郎”って異名を頂いてましたね。懐かしい。(笑)
コツとしては、色の使い方ですね。よくコーディネート組む時は3色以内に納めましょうって聞きますけど、私の場合は1〜2色で抑えます。色を揃えてあげると綺麗に見えて落ち着きがでます。カジュアルなアイテム・色を使う際はより心がけていますかね。

 
 

 
 
 


 

STYLE.6

 

 

 
 


MARKAWARE|RAGLAN SLEEVES MINIMALIST COAT – ORGANIC WOOL CIRCULAR FLANNEL(A21C-17CO01C) |¥101,200(税込)
CURLY|AZTEC CN SWEATER (213-35101) |¥20,680(税込)
marka|SLIM FIT JEANS – 12oz COTTON DENIM(M21C-01PT02C)|¥24,200(税込)
その他私物

 
 
 

お次は〈MARKAWARE〉のフランネル生地を使用したRAGLAN SLEEVES MINIMALIST COATです。

1つ目と同じくマックコートの類ですけど、ミニマリストコートの特徴であるシームポケット化で正面はホントに何も無いですね。ボタンも隠してあって。

 
 

 

 
 

名前の通りミニマルなデザインで普遍的な作りをしています。しかしながら、大振りな襟であったりとかアームホールのたっぷり感、そして色合いなどから男性らしい雰囲気がすごく伝わってきますね。

ウールらしい光沢とドレープが美しいですね。大きめなシルエットだと思いますが、よりドレープが強調されてカジュアルウェアと相性良さそう。フランネルって言うと普通はネルシャツのがさっとした、それこそアメカジっぽいイメージですけど、これはスーツみたいに上品な生地ですね。

そうですね。アメカジっぽいフランネルとは違い光沢感が際立ちとても綺麗な顔つきになっています。〈MARKAWARE〉のフランネルは以前から光沢感はありましたが、今回は微量のナイロンを混ぜて作っていますので光の当たり方によって鋭い艶がでます。実際に休日に使用する以外にもビジネスシーンでも両用する方は多いですね。

 
 

 

 
 

このスタイリングではニット、デニム、モカシンと結構カジュアル寄りに組んでいますね。

そうですね。カジュアルアイテムを多く使っても、このコートをばさっと羽織るだけでややフォーマルにまとまる感じはありますね。最近のカジュアルウェアはどれも綺麗見えするように作られているので”土臭いとか男くさい”などの表現をするような洋服は少し減ってきている気がします。

ニットにデニムというのは秋冬なら誰もがする組み合わせだと思いますが、これだけ存在感のあるコートがですと雰囲気がガラッと変えられますね。デザインは名前の通りミニマルですが、丈も長くてしっかりドレッシーになりますね。

皆がイメージしやすいような組み合わせですが、色合わせはやはり意識していますね。色の濃淡をつけるのはシューズだけに抑え、他は同型色にまとめ散らばって見えないようにしました。ロングコート感はしっかりと出ていますが、膝が隠れる位なので出来るだけ多くの方に袖を通してもらえるかと思います。時代に左右されない良いコートとして我々もおすすめしていますね。

 
 

 

 
 

このコートに使っている生地は織物ではなく編み物、つまりニットだそうなのですが着ていてその実感はありますか?一般的なメルトンは織物でしっかりとした質感だと皆さん分かると思うのですが、この生地らしいところはどんなところでしょうか?

冬コートとは思えない軽さがなんと言っても魅力的ですね。肩にずっしりとくる重みは全くもってストレスにならないですし。

見た感じ結構ずっしり重そうに見えますけど軽いんですね。

 
 

 
 

一般的なメルトンではまずあり得ない生地のドレープ。歩くたびに生地が揺れるんですよ。

しっかり肉厚ではあるものの、感覚的にはシャツコートみたいな感じでしょうか?

まさにそのようなイメージですね。

 
 

 

 
 

防寒性に関してはいかがでしょう?

生地には裏張りをしていて防寒性もある程度確保されています。それにラグランになっているので中にも厚手のインナーを仕込むことができます。

 
 
 


 

STYLE.7

 

 

 
 


JUHA|BELTED OVER COAT (NEW SPEC)(10140101-2) |¥75,900(税込)
MARKAWARE|POCKET SHIRT – CASHMERE FLANNEL (A21D-02SH01C) |¥49,500(税込)
CURLY|CRUNCH CASHMERE L/S TTL TEE (213-34093) |¥13,970(税込)
MARKAWARE|41KHAKI WIDE – ORGANIC COTTON DRILL(A21C-04PT01C)|¥26,400(税込)
nonnative|DWELLER SIDE GORE BOOTS COW LEATHER (NN-F3903) |¥60,280(税込)
その他私物

 
 
 

私からは新規取り扱いブランド〈JUHA〉のBELTED OVER COATをご紹介します。 
大振りなラペル・サイジングが印象的なコートで比翼仕立てのフロントやシームを利用したサイドポケット等、〈ATTACHMENT〉同様ミニマルな雰囲気が漂っています。

客層的には〈ATTACHMENT〉のようにモード色を好む方にはピタッとハマりそうですね。「今っぽい」と言っても様々ですけど、デザイン性としては言う通りミニマルでモード傾向じゃなくても取り入れられそうです。

 
 

 

 
 

もちろんモードライクに合わせてもハマりますが、“ミニマル“な作りだからこそブランドを跨いでスタイリングが組みやすい印象です。
また、前編で紹介した〈ATON〉のガウンライクなコートもそうですが、トレンドライクなベルテッドコートは個人的に強く惹かれます。

モードの場合ですとミニマルだけどシルエットは変形したり、強烈な個性がどこかにあったりして、ブランドによっては組み合わせしにくいものもある中で〈JUHA〉は他のブランドとも親和性が高いですね。ベルテットコートに惹かれている理由はありますか?

 
 

 

 
 

トレンドということもありますし、個人的にベルテッドコートっていうとトレンチコートのイメージが強かったんですよね。メルトンのベルテッドコートは新鮮に感じますし、ベルトを締めたり垂らしたりと色々な着方ができる点も嬉しい所。飽きずに長く付き合っていけそうだなと思うので、ぜひ取り入れていって欲しいですね。

ウールメルトンを使うと冬っぽいどっしりしたコートが多い印象ですけど、〈JUHA〉のはデザインとかパターンのせいか軽さを感じます。大きいシルエットを着流す感じとか、大きいスリットがそう思わせるのかもしれません。ベルトがあるとメリハリも出ますね。そういう意味でも着こなしのバリエーションが増えると思います。

ドレープが強く縦のラインが強調される点も軽さを感じる要因かもしれません。また比較的に厚地ですが、スリットのおかげもあり動くたびに揺らめき表情が変わる点も素敵です。
着るだけで様になるというか、雰囲気がでるというか。しかも立ち襟にも出来るので防寒性も高く、スマートな印象でも着用できますよ。

 
 

 

 

 
 

実際ラペルはかなり大きいですよね。防寒の観点からしても役立ちそうですけど、立ち襟にした時の首元のフォルムはすごく良いですね。

ラペルは結構大きめですね、立ち襟にするとだいぶスッキリとして見えますし印象がガラッと変わります。

 
 

 

 
 

スタイリングに関してですが、落ち感のあるマキシ丈のコートなのでストレートシルエットのワイドパンツと合わせて縦のラインを強調しました。
また、スタイルが悪く見えないよう足元はソールにボリュームのあるブーツを、パンツ・ブーツ共に同色で合わせれば足もスラッと見せることが出来ます。

個人的に思うのは〈JUHA〉はスニーカーよりも革靴やブーツで素直に合わせてあげるのが一番キレイに見えるかなと想像しています。スニーカーが悪いってことはないんでしょうけど…。パンツはワイドを使っていますがスリムも問題なさそうです。一方デニムとかのカジュアルなパンツよりはスラックスとかトラウザーズが良さそう。

私もこのコートはブーツで合わせたくなりますね。スニーカーで合わせるならレザーやスエードなど上品さも併せ持った物が良いかなと思います。
細身のパンツも良いですね。〈ATTACHMENT〉〈MARKAWARE〉はスラックス・トラウザーズの展開が多いですから、組み合わせやすいように感じます。

 
 

 
 
 


 

STYLE.8

 

 

 
 


ATTACHMENT|CASHMERE BREND CLOTH 3LAYER ZIPUP HOODED COAT(AC12-257) |¥97,900(税込)
ATON|BABY ALPACA CREW NECK SWEATER (AT-KRAGIW0802) |¥31,900(税込)
ATON|BABY ALPACA KNIT STOLE(AT-ZZAGIW0802)|¥24,200(税込)
marka|STITCHLESS TROUSERS – 2/48 WOOL SOFT SERGE (M21C-06PT01C) |¥27,500(税込)
tabito|TRAINING SHOES2(AT-ZZAGIW0802)|¥29,700(税込)
その他私物

 
 
 

続いては〈ATTACHMENT〉定番のフーデッドコートをご紹介します。 
長らくブランド定番としてリリースされ続けているCASHMERE BREND CLOTH 3LAYER ZIPUP HOODED COATです。
ウール・カシミヤを混紡したフラノ生地は上品な光沢感があり、しなやかな手触りが魅力的な1着です。

シルエットのマイナーチェンジはあるものの、我々からすると見慣れた定番コートで非常に安心できます(笑)

ですよね(笑)あと、シルエットもそうですが生地や仕様がマイナーチェンジされています。私が一番驚いた点はフラノ生地の裏面にゴアテックスに代表されるような“透湿防水シート“をボンディングしているので、水に対する耐性が高く内側の湿気は外に逃がしてくれるので見た目以上に機能的なコートに仕上がっています。

 
 

 

 
 

この見た目で3レイヤーっていうのはくすぐられます。ナチュラルな見た目だけどハイスペックですね。中に着込む余裕もありますし、冬の出番は多くなりそうですね。〈ATTACHMENT〉のウールカシミヤ系の生地ってホント良いですよね。色出しも上手です。

良い色味ですよね、天候に左右されず袖を通せるウールコートって中々見かけないので本当冬場は重宝しそうです。
あと、今までのフーデッドコートは”ダブルフェイス生地”を使用していたので多少重量感があったんですけど、今季はフラノ生地を採用しているので圧倒的に軽くなりました。

 
 

 

 

 
 

こういった中間色を天然繊維でやらせたら〈ATTACHMENT〉は本当に上手ですね。生地もきめ細かくて上品です。
そして〈ATTACHMENT〉はフードの使い方や作りが非常にうまい。この手のアウターも立体的にできてますし、ある程度大きいのでガバっと被れて好きです。

先述の通りリラックスシルエットのコートなので大振りなニットなんかを着込んでも着膨れしたり、動きづらくなることがまず無いです。今回はアルパカを使用したニットをインナーに同素材のストールを使ってレイヤードスタイルを作りました。防寒性ももちろんですが、こういったストールの使い方をするだけでこなれ感が生まれます。風が強い日や気温が低い日にはマフラーのように首に巻いても良いですね。

 
 

 

 
 

インナーとストールは〈ATON〉のものですか?コートやパンツの柔らかいグレーベージュの色合いと馴染みますね。ブラックの〈tabito〉のスニーカーも引き締め効果があって全体のまとまりが良いです。

そうですね、どちらも〈ATON〉のアルパカを使用したニット・ストールになります。抜群の肌触りで冬場はついつい手が伸びてしまいそうなアイテムです。
グレーベージュの〈marka〉のパンツと合わせればセットアップのようなスタイリングを意識しました。あと、スニーカーもスタイリングのポイントですね、綺麗なアイテムでまとめていますがスニーカーで抜け感をプラス。格好が付きすぎず丁度よい塩梅になりますね。

 
 

 

 
 

こういったモードらしいコートこそスニーカーを使いたくなりますね。うちで言うなら〈NIKE〉や〈New Balance〉も合いそう。革靴も良いんでしょうけど、あまりキメキメにならない方が普段遣いしやすいかもしれません。

〈NIKE〉〈New Balance〉も良いですよね。スニーカー需要も高いですし、そう考えるとシューズ選びで苦戦する心配も無さそうです。
フーデッドコートのようにカジュアル要素も含んでいるアイテムだからこそ、スニーカーとも合わせやすいように感じます。

 
 
 

 
 
 


 
 
 

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