ESSENCE 2022SS 展示会レポート

こんにちは。Nです。
ESSENCEで開催された2022SS展示会が無事終了しました。
ご来店いただいたみなさま、本当にありがとうございました。少しずつではありますが、情勢の緩和が進んでいますので外出を控えていた方も今までの生活に戻りつつあるかもしれません。が、今また新しい株が発見されたり、久しぶりにクラスター感染があったりで余談を許さない状況。まだまだ慎重にならなければいけませんね。

さて、展示会ではアタッチメント、マーカウェア、マーカの3ブランドが並んだわけですが、まずはなんと言ってもアタッチメントのデザイナー熊谷さんが2022SSをもって退任ということでESSENCEとしては大きなニュースとなっています。
今回もゲストに来てくださって、たくさんのお客様と交流を楽しんでいらっしゃいました。私も少し話をしたのですが「最後のコレクションは自分が着たいと思ったものしか作っていない」という言葉が印象的でした。

デザイナーであると同時に会社経営者でもあった熊谷さん。ファッションブランドではそういった形も少なくありませんが、ビジネスとクリエイティブは同じでありながら違う面もあり、必ずしも自分が「欲しい」と思うものだけを作ればいいというだけでは成り立ちません。そのフェーズを超える瞬間は必ずありますし、もともとそうしたジレンマのないデザイナーさんもいらっしゃるでしょう。

今回のコレクションはそういった意味で純粋にデザイナーの思いが実現したラインナップになったのかなと思いました。20年以上作り続けてきた集大成であり、「今の気分」を表したコレクションということで、非常に見応えがあります。往年のファンから見れば懐かしさも感じる部分があると思いますし、触れてこなかった方から見れば新鮮に感じるものも多いでしょう。

ここ数年のスタリッシュでスマートなビジネスカジュアル的コレクションもやや落ち着いています。2022SSではカズユキクマガイが存在しておらず、アタッチメントに要素を集約している点も特徴的です。ですので熊谷さんらしいカッティングやシルエット、素材使いに至るまで1ブランドに全力投球しています。

そして、2022AWからは後任を榎本さんが引き継ぎます。榎本さんは長らく熊谷さんの右腕として手腕を振るっていた人物であり、現在は自身のブランド〈ヴェイン〉のデザイナーでもあります。キャリアが長くその実力は熊谷さんも買っています。マキシマムなデザインのヴェインとミニマルなデザインのアタッチメント、両方を兼ね備えたデザイナーですから、これからのアタッチメントも楽しみです。
榎本さんが手掛けるアタッチメントが見られるのはもう少し先になりますが期待していてください。

次にマーカウェア、マーカの山本さん。直営店パーキングの看板スタッフでもありますので、SNS等でご覧いただいている方も多いでしょう。同年の夏にESで開催したポップアップイベント以来の来店。短いスパンで遊びに来てくださいました。

山本さんの着こなしを参考にする方は非常に多いと思います。今回はマーカウェアのヒュージパーカ&ジムパンツというスウェットセットアップでした。やっぱりこのセットは良いなと感じましたね。どストレートにカジュアルな組み合わせなのに、ホームウェアの究極的なクリーンセットアップといった具合で好印象。

足元はクラークスのワラビーでした。こちらインラインではなく〈エメレオンドレ〉とのコラボレーションモデル。レザーではなくウールのアッパーを使ったラフな表情のタイプです。ソールはラバーですね。よくクラークスを履くそうでいろんなワラビーやデザートブーツをマーカウェアと合わせているのだとか。

2022SSのコレクション自体は従来のラインナップとガラッと変わることはありませんが、2ウェイの襟が楽しめるシャツや、アップデートしたコンフォートフィットシャツ、ラギッドなアウターなどがあります。
また、展示会では並びませんでしたが天然繊維で具現化した「ジャージ」も注目アイテムです。個人的に楽しみにしているアイテムの一つ。

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マーカウェアのものづくりは、今大きな局面を迎えている印象です。この展示会のタイミングでデザイナーの石川さんをお呼びしたかったのですけど、ちょうどペルーへ出張。この出張は自身のインスタグラムで確認いただけます。どうやらコットン農園を作る計画なのだとか…もし機会があればこのあたりをご本人に聞いてみたいなと思います。