マーカウェアだけが実現できる(と信じてる)、良質なオーガニックウールタイプライターを使ったトラックジャケットとトラックパンツ

2023.04.13
MARKAWARE
MARKAWARE, S.F.C

こんにちは。Nです。
タイトルがちょっと大げさっぽく聞こえるかもしれませんが、素材オタクのマーカウェアのデザイナー石川さんだから実現できる、と私は信じてやみません。
誤解のないように言いますが、良い素材を使っているブランドは他にもたくさんありますし、デザインの良いトラックスーツを作っているブランドもたくさんあると思いますが、その両方の水準が高いレベルで融合するのはマーカウェアだけなんじゃないかな、ということです。
そんなマーカウェアのトラックジャケットとトラックパンツのご紹介です。

ご存知の無い方に改めてお伝えすると、マーカウェアのコレクションの9割以上は天然素材を使った洋服です。どうしてもナイロンを使わざるを得ないフライトジャケットや、ごく稀に必要に迫られて化学繊維を混ぜた生地を使ったりするのですが、天然素材で再現できる洋服はほぼ置き換えられて作られます。
例えば「フリース」と言えばポリエステルですが、マーカウェアではウールやアルパカを使いますし、「ジャージ」と言えばポリエステルかナイロンですが、マーカウェアではウールやコットンを使います。

「トラックジャケット」と言えばナイロンですが、やはりマーカウェアではウールを起用してきました。

MARKAWARE / マーカウェア
TRUCK JACKET – ORGANIC WOOL TYPEWRITER
A23A-09BL01C
¥57,200

MARKAWARE / マーカウェア
TRUCK PANTS – ORGANIC WOOL TYPEWRITER
A23A-09PT01C
¥44,000

マーカウェア流のスポーツウェアの形。
昨今、トラックジャケットとトラックパンツのセットアップは人気が増す一方で多くのブランドからリリースされていますが、ここまで突き抜けた天然素材を使っているブランドはおそらくありません。それから、今っぽい感度が高いシルエットというのも合わさって非常に完成度の高いセットになっています。

まずは生地から。
ブランドがよく使っているアルゼンチン産オーガニックウールをタイプライター生地にして使っています。タイプライターは打ち込みの良い高密度な平織り生地。旧式のシャトル織機を使ってウールで打ち込める限界まで密度を上げているそうです。製品洗いがかかっているため、縫い目の部分にたわみ(パッカリング)がほんのり出ているのが今回のタイプライターの特徴です。

世に出ているスポーツウェアをマーカウェアで再現するなら、こういう感じなのでしょう(こうした考え方は私が知る限りファッションブランドではマーカウェアかビズビムだけしか知りません)。
しっかりとコシのある生地感でありながら薄手で光にかざせば透過します。

たまにダマのような箇所がありますが、ウールタイプライターという生地の特性かと思います。強撚糸ではないと思いますが、ややシャリッとした手触りです。それでいて天然繊維らしい微光沢があります。

次はデザインです。
トラックジャケットは秋冬に展開していた同ブランドのアルパカフリースのトラックジャケットと基本的には同じデザインだそうです。
胸ポケットと腹部ポケットで計3つ。全てにファスナーが付いています。フロントはダブルファスナー、裾にはスピンドルを入れ絞り調整が可能。着丈は絞りを想定してか若干長めですね。

トラックパンツは、側章を入れたデザインのゆったり目なシルエット。緩やかにテーパードがかかっていますが裾幅も広めなため、ワイドトラウザーズのように扱っても良いでしょう。裾を絞ればスポーティーにフォームチェンジ。

股上は案外浅めで、腰回りはスッキリしています。もたつくこともありませんし動きを妨げるほど浅くもなく、とてもキレイなバランスです。今回セットアップで提案していますが、パンツ単品でも十分に使いまわしが効きそうです。

ポケットは2つ。いずれもファスナー付きで、パンツのみポケット袋がメッシュになっています。バックポケットはありません。が、生地の軽やかさから考えるとあまりものを詰め込まない腰回りの方が見栄えも良いですし、生地にも優しいかなと思います。

トップス：MARKAWARE｜TRUCK JACKET – ORGANIC WOOL TYPEWRITER｜サイズ2
ボトムス：MARKAWARE｜TRUCK PANTS – ORGANIC WOOL TYPEWRITER｜サイズ2
ソックス：S.F.C｜SFC 3P SOCKS
その他：私物
(身長177cm、体重55kg)

この画像はスピンドルを絞らずに着ています。
いわゆるシャカジャケ・シャカパンの天然素材版といった具合で、ナイロンやポリエステルとは決定的に違う天然の高級感、通気性、吸湿速乾性、抗菌防臭性が持ち味。さらにルックスもやはり美しく、落ち感があるのでスーツのような品の良さとスポーティーなテイストが混ざったセットアップ。
同ブランドが展開するウールトロピカルと比べると通気が控えめになっているため、「春秋冬に使える」というのがメーカーの見解です。
ダークブラウンを使いましたが、赤みの強めな濃いブラウンで、渋くて良い色。

シルエットはゆったりしているのでストレスがなく、生地はシャツのように軽いため着心地の面では本当に苦しさがありません。もっと大きく着てもスピンドルで絞れば良いので、好みによっては上げてもいいでしょう。自分が着るならいつものサイズで選びますね。

そして、こちらが絞ったバージョン。
こうするとより今らしいシルエットになりますね。インナーやソックスといったチラ見えするパーツはホワイトが一番相性が良いです。他には到底出せそうにない生地の上品さが強力な武器になっているので、ドハイプなスニーカーを合わせても胃もたれせずに済みます。
マーカウェアの正道で考えるならニューバランスが良いでしょう。

インナーの見える面積が上がればもっと爽やかになります。やはり白は正義。Tシャツはなんでも良いと思います。1000円くらいのTシャツでも十分です。ただし、でかいのが良いです。プリントものでポップに合わせても良いですね。セットアップの生地がキレイだとわりとカジュアルで固めてもコテコテになりません。
胸ポケットは最大サイズのiPhoneも収納可能でした。

もう一段回、裾の絞りを強めて足首を出してみました。コレもアリ。夏はサンダルなんかでやってみると清涼感があって良さそうです。あんまり取り上げたことはありませんが、S.F.Cのソックスが優秀すぎてもう1セット欲しいところ。履き心地や筒部分の緩さが絶妙で、こうした取り合わせにはもってこいです。

(上にプラスして)
トップス：MARKAWARE｜COMFORT FIT SHIRT – SUPER 120’S WOOL TROPICAL｜サイズ2
ボトムス：MARKAWARE｜PEGTOP TROUSERS – ORGANIC WOOL TROPICAL｜サイズ2(着用は旧型)

ぜひともセットアップで着てほしいですが、単品使いもかなりオススメです。おじさんっぽさマシマシなスイングトップライクな着方もなかなかに良い。日中の気温は20度前後あるのに朝晩10度を下回るような時期の羽織りって難しいんですけど、こいつはかなり役立ちそう。半袖の季節のエアコン冷え防止だったり日焼け除けだったりも。軽いのでそうした使い方も全然やれちゃいます。