シルエットに定評のあるnonnativeのイージーパンツの回答 HIKER EASY PANTS N/Pu TWILL STRETCH CORDURA®

シルエットに定評のあるnonnativeのイージーパンツの回答 HIKER EASY PANTS N/Pu TWILL STRETCH CORDURA®

こんにちは。Nです。
ノンネイティブの2023AWのデリバリーの中で、スタッフ間で最も評判の良かったアイテムが今回ご紹介するHIKER EASY PANTSの新型です。比較的数は入れたつもりなんですが、前評判通り既に欠品サイズも発生しています。

 

今回の記事では商品を紹介すると同時にスタッフにも買った理由を聞いてきましたので、商品紹介とレビューの2つのパートでお届けしていきます。

 
 
 

nonnative / ノンネイティブ
HIKER EASY PANTS N/PuTWILL STRETCH CORDURA®
NN-P4316
¥43,780

HIKERシリーズは名前こそ共通していれど同じデザインで展開し続けているわけではなく、コレと言って象徴的なディテールがあるわけでもないんですが、どのシーズンも人気が高いのが特徴と言えば特徴。
そして、これまで見てきたノンネイティブのパンツの中では最もミニマルなパンツに数えてもいいかもしれません。

 
 
 

このパンツでお伝えできるギミックは4点。

・ウエスト横のスピンドル
・ヒザのダーツ処理
・裾のスピンドル
・ポケット内ポケット

そのどれもがすぐには分からないギミックです。
ポケット以外は全て「形」に影響するもので、これらに加えて生地選びとシルエットの作りがいかにもノンネイティブらしく、「自分はコレに対価を払っている」と実感させられます。これぞ美シルエットだと。

 
 
 

身長177cm、サイズ1

一体、何を持って「美シルエット」を定義しているのかというと要素は人によっても違うと思うんですが、とりわけノンネイティブのパンツが支持を集めてきた評価は「もも周りはゆとりがあり、裾先にかけて細くなるテーパードシルエット」というワードに尽きます。これが示すのは「ヒザ下の収まり」と結論づけても良いと思います。

 
 
 

一部を除きノンネイティブのパンツはスリムタイプと言って差し支えありません。それらに言えるのは必ずヒザ下がスッキリと脚に馴染み、ハイカットのシューズと合わせた時に一体化してくれるように設計されていること。
今回はコンバースアディクトのチャックテイラー(ハイカット)を使いました。

 
 
 

デザイナーの藤井隆行さんはハイカットシューズを履くのが基本。「パンツと靴が一体化してほしい」という思いから、ハイカットシューズを合わせた時の足首回りの収まりの良さにプライオリティをもっています。
そのためには原則、スリムパンツでなければならないのです。ワイドパンツとハイカットシューズは「一体化」しないからです。
「一体化」っていうのも抽象的ではあるんですけど、自分はレッグラインがつま先まで切れない、段差がないってことだと解釈しています。

 
 
 

一般的なイージーパンツと違ってドローコードが中心に無く、ウエストの両脇にスピンドルを付けてあるため、垂れ下がりが気になりません。このディテールは2020年の春に展開したTROOPER EASY PANTS POLY TWILL Pliantex®(NN-P3744)のデザインを継いだ意匠です。
ただし本モデルは過去モデルで存在していたフロントファスナーも無くなりタックも無いため、より一層ミニマルなルックスになっています。NN-P3744では表現されていた縫製箇所のパッカリングも今回は省かれています。

 

【参考記事】

発売前から名作の予感のするnonnative TROOPER EASY PANTS POLY TWILL Pliantex®


発売前から名作の予感のするnonnative TROOPER EASY PANTS POLY TWILL Pliantex®(2020)

 
 
 

加えて、HIKER名義ではよく使われるヒザのダーツ処理が施されて立体的にシルエットを作り出しています。このダーツは〈nonnative〉✕〈Gramicci〉のCLIMBER EASY PANTSに見られる仕様によく似ていますが、CLIMBERはヒザの内側が下、外側が上にダーツ処理されているのに対し、このHIKERは逆位置になっています。
平置きした時に顕著に分かりますが、ダーツがあると生地が平坦にならず浮き出てます。屈伸時に突っ張る感じを解消してくれたり、膝周りにシワが溜まるので立体的な表情になります。

 
 
 

裾のスピンドルもCLIMBERと共通していますが、本モデルではコードストッパーを搭載していますので任意の位置で絞り止めることが可能です。

 
 
 

本モデルで起用している生地はコーデュラナイロン。ESSENCEでお買い物する方にはおなじみの、強くて軽い便利な生地ですが、ポリウレタンをやや多めに使っていることで非常に高い伸縮性を実現した生地になっています。

 
 
 

厚手のものを使っていて生地が寝ない分しっかりシルエットを保ってくれます。コーデュラナイロンって本当に丈夫なので、「HIKER」の名の通り山歩きだったりアウトドアだったりアクティブな場面でも難なく乗りこなす力を持っています。
あと洗濯後の乾きも早めだと感じます。
夏は穿くのをためらう厚さ。逆に秋冬春は一軍ですね。

 
 
 

そもそもタフな服って見た目もこれ見よがしに強さを強調するものも少なくない中、これだけシンプルなくせに強いっていうところが、ついつい選んでしまう理由。雨に降られてもいい、汚れてもいい。キズはつきにくい。だけど見た目は普通。良いことしかありません。

 
 
 

ノンネイティブの多くのパンツで採用されているこのポケットの形。この写真は裏返した状態なんですが、ポケット袋の向かって左下が少し飛び出ていますよね。小銭やAirPods、鍵などの小さいものがふとした時に落下しないように溜まる設計にしているのだそうです。
こうしたさりげない工夫はデザイナー自身が「不便」と感じるところを解消するために生み出されているのだとか。

 
 
 

身長170cm、サイズ0

さて、もう一名の購入スタッフ岡崎にも話を聞きました。

 
 
 

【使っているシーン】

岡崎「仕事の時にはよく穿いているんですが、休みの日も『まずはコレ』っていう感じで手が伸びてしまいます。伸縮性があるおかげで、股を開いた時の生地の突っ張りがなく力仕事の時だったり、子供と遊んだりあらゆるシーンで生地が活躍している感じがします」

 
 
 

【形について】

岡崎「腰周りがボリューミーで、ウエストはベルトがなくゴム紐の調整とシャーリングなのでお腹が張る感じもなく着用感という意味でもかなり良いです。シルエットも細いですが細すぎずトップスのシルエットを選ばずにバランス良く合わせられますし、裾にスピンドルがあるおかげでシューズ選びも様々に対応してくれます」

 
 
 

【生地について】

岡崎「防風性を謳っているわけではないですが、冬の寒さや冷たい風を凌げるような生地感ですので、着用できる時期は長いと思います。ノンネイティブあるあるですがロゴはもちろんなく、生地もツイルでアウトドアっぽくない雰囲気。ジャンルを気にせずに使えるのが良いなと思っています」

 
 
 

これに限らずノンネイティブのパンツは自分のようにO脚の人にはうってつけです。殺さず活かしてくれるパンツはそうそうありません。ワイドパンツで隠すのも手ですが、案外相性があります。テーパードパンツですと想像以上に相性の悪いパンツが多いのが実態です。
そういう意味でも自分に合うものがノンネイティブのパンツには多い。
最近じゃスリムパンツを穿く人もひと昔ほど多くないと思うんですが、腰回りに余裕があるノンネイティブのパンツは時代にも左右されず古くならないので「最近太いパンツばかりだな」って人や「細いのが穿きたいけど細すぎるのもな」って人全てにおすすめします。

 
 
 

WRITER N

ディレクター
よく着るブランド:MARKAWARE・nonnative・NIKE
好きな音楽のジャンル:シティポップ・ダンス/エレクトロニック
好きなアニメ:エヴァ
特性:静かに面白い事を言って爆笑を取る