居心地のよい普通の洋服(マーカウェア&ノンネイティブ)

居心地のよい普通の洋服(マーカウェア&ノンネイティブ)

こんにちは。Nです。
春になると改めて新しい洋服に触れたくなる気持ちが高まっていきます。気温が上がるにつれ、これまで剥がせなかった分厚い上着を脱ぎ捨てて軽やかに着られる服を選び、直接風を体に受けることが心地よくなっていく瞬間がたまりません。
「自分が思う居心地のよい服ってなんだろう」と見つめ直し、つい先日普通のシャツと普通のパンツを買い足しました。
単純に「心地よさ」だけでなく「自分の居場所となる洋服はどんなものだろう」と考えると「結局、普通の洋服なんだろうな」と思い、至ってシンプルなシャツとパンツに行き着いたわけです。

 
 
 

MARKAWARE / マーカウェア
COMFORT FIT SHIRT – Hermann Buhler 90/1 POPLIN
A23A-11SH02C
¥29,700

シャツはマーカウェアの大定番であるコンフォートフィットシャツです。
2023SSではヘルマンビューラー社が作ったポプリン(ブロード)の生地を使ったモデルが出ており、これが早くに完売してしまいました。初めて登場した頃には「随分と大きなシャツだなあ」なんて思っていたんですが、世の中がビッグシルエットに傾倒して時間が経ったせいか、わりかし大きすぎないサイズ感にポジション変更していった感があります。
今の自分にはすごくちょうどいいサイズです。
(ちなみにこれから着用画像が出てきますが、シャツはサイズ2、パンツはサイズ1、身長は177cmです)

 
 
 

コンフォートフィットシャツについては何度もブログでお伝えしてきたとおりですが、マイナーチェンジやデザイン変更もされてきているため、最新モデルと同じデザインの内容は【こちら】で詳しく書かれていますのでぜひご一読ください。
2023SSのモデルは完売してしまいましたが、毎シーズン必ずリリースされているので買い逃した方は2023FWまでお待ちください。

 
 
 

撮影のために洗ってあります。ヘルマンビューラーのポプリンは洗う前は糊を付けたようにパリッとしていたんですが、洗ったらグッと柔らかくふんわりとして見違えるように雰囲気が増しました。
マーカウェアの特徴に「トレーサビリティシステム」の導入があり、下げ札に生地を織った場所、縫った場所、染色した場所などの工場が書かれています。商品タグには生地の名前と生産工場が書かれているのが分かりますね。

 
 
 

どこを撮ってみても、非常に細かい仕事ぶりが分かります。エッセンスのブランドの中でもひときわシャツ人気が高く、途切れることのない人気はまさにエッセンスのスタンダードと言えるでしょう。
仕立てが良く、程よくゆったりしていて着ていて疲れないシャツ。端正で丈夫な生地使い、洗い込んでもくたびれにくく、むしろ風合いが増していくシャツです。

 
 
 

風をはらんだ姿さえ美しく、シワも愛せるシャツは最強です。そもそもシャツをビシッと着るのは性分ではなくて、手軽に着たいですし気軽に付き合いたい。時にはカメラをぶら下げたり重いバッグを背負いたい。
美しくなると生地が繊細になってしまって傷みが気になることもあるんですが、少なくともこのモデルではそれが気になりません。
マーカウェアの洋服はとても上品で繊細さもありながら、そのまま旅に出かけられるフットワークの軽さが魅力なのかなと思います。

 
 
 

nonnative / ノンネイティブ
DWELLER 5P JEANS 02 COTTON WEST POINT
NN-P4214
¥27,280

エッセンスでパンツのスタンダードといえば、やはりノンネイティブです。ワイドパンツ全盛期が長らく続く中で、相対的に「スリムパンツ」なんて呼ばれるようになりましたが、ノンネイティブほど付き合いやすいロングパンツにはまだ出会えていません。

 
 
 

このモデルはノンネイティブの定番シルエットである「DWELLER 5P JEANS」のうち「02」と呼んでいるシルエットです。このシルエットについては【こちら】の特集で詳しく解説しています。
かつて「DROPPED FIT」と呼ばれていた02は股上深め、もも周り太め、膝下細めというメリハリのあるシルエットが特徴です。

 
 
 

テーパード自体はあまりきつくかかっておらず、自然なレッグラインが作れるので、強いクセも感じさせず取り入れやすいシルエットです。
「5P JEANS」と名前にあるとおり、デザインのベースはデニムパンツのディテールで、それがシーズンごとに生地を変えながら作り続けられています。このモデルはいわゆるウエポンってやつですね。もっと言えば「ウエスト ポイント」という生地は米陸軍の士官学校の制服に使われたと言われる丈夫な生地をルーツにもちます。綾織りの一種で双糸を高密度に織ることで光沢があります。品がありつつ軍モノルーツなタフに使える生地ですね。
ノンネイティブの製品は一部を除きほぼすべての商品がワンウォッシュ済みですが、こちらもまた撮影に際し洗ってあります。

 
 
 

一般的なデニムパンツと決定的に違う点がいくつもあるんですが、使っていてすぐに分かるのはポケットの使いやすさでしょう。
フロントポケットの口はS字にカーブしていて、手がスッと入れやすい工夫がしてあります。特集でも触れられていますが、バックポケットも口が少し緩く縫われていて突っ張りがないので手が入れやすくなっています。
ちなみに42ndコレクションのモデルでは右のバックポケットがブルーの裏地を貼ってありました。そもそもバックポケットに裏地を貼るブランドはあまりないですね。こうした工夫が、いざ朝に洋服を選ぶ時に「結局これが使いやすい」って思わせてくれる要因です。

 
 
 

そういうパンツは自分にとって、なくてはならないものになっていきます。敢えて「スリムパンツ」と呼びますが、スリムパンツはトップスのサイジングに対してかなり許容する、というメリットがあります。ワイドパンツですとワイドなトップスじゃないとバランスが悪くなりがち(あくまで傾向ですが)な一方、スリムパンツですと大きなスウェットも普通のTシャツもいけますね。少しきれいめにジャケットを合わせるのにも無理がなく、極めて汎用性が高いのです。

 
 
 

今回マーカウェアとノンネイティブの普通の洋服について語ってきましたが、快適に過ごせて、飽きずに長く使えて、使い続けていってくたびれてもまだ使いたくなるようなもの、といろいろとワガママを詰め込んでも許される洋服の時点で普通じゃないかもしれません。
少なくともマーカウェアとノンネイティブに言えるのは、デザイナーさんが実際に試して不快な点が解消されていること。そして本人たちが愛用していること。普通だけど普通じゃないエッセンスの洋服のクオリティを担保してくれています。
明日は15度くらいになる晴天の予報。新しい洋服を着て朝から美味しいパン屋に繰り出そうと思ったら定休日でした。

 
 
 

 

 
 
 

WRITER N

ディレクター
よく着るブランド:MARKAWARE・nonnative・NIKE
好きな音楽のジャンル:シティポップ・ダンス/エレクトロニック
好きなアニメ:エヴァ
特性:静かに面白い事を言って爆笑を取る