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フルメタルのアナログG-SHOCKは、なぜ魅力的な一本目なのか?|CASIO G-SHOCK GM-B2100

2019年、ウレタンモデルのデビュー以来、スマッシュヒットを連発している〈カシオ〉のG-SHOCK 2100シリーズ。
オリジンであるDW-5000シリーズのDNAを継承した八角形のベゼルを、正八角形に近いところまでフォルムチェンジし、アナログ針と液晶のコンビネーションで具現化した渾身のデザインです。
2022年に期待された中でローンチされたのがフルメタルのGM-B2100シリーズです。

FULL METAL GM-B2100 ソーラー Bluetooth搭載 GM-B2100D-1AJF ジーショック
G-SHOCK初代モデルDW-5000Cのコンセプトを受け継いで開発されたデジタル/アナログ「GA-2100」シリーズのフルメタルモデルです。

 
 
 

CASIO
G-SHOCK(GM-B2100D-1AJF)
¥71,500

八角形のベゼルの形状が、とある時計を彷彿とさせることから愛称までついているほどに愛されている2100シリーズ(敢えてここでは呼びませんが多くの人はご存知のはず)。とは言いつつも、ベースとなっているDW-5000も1983年誕生の八角形デザインであって、実際の参照元ではありません。セルフサンプリングに近い発想で出来上がったのが2100であると断言していいでしょう。

 
 
 

ともすれば高級機械式時計のそれと見紛うリッチなビジュアルに、ユーティリティあふれるG-SHOCKらしいディテールや、手にしたら後はほとんどケアしなくても良いほど自信に満ちたタフネスの実現。ウレタンバンドは加水分解の宿命にありましたが、それすらも無縁となり、アナログ針ならではの瞬時に判断できる文字盤も相まって、一本目のベストチョイスにふさわしい評価となりました。

 
 
 

〈カシオ〉さんいわく、このフルメタルのGM-B2100はその他のフルメタルG-SHOCKと比べて購買層が若く、初めての時計として選ぶ方が多いそう。前述したとおり、ビジネスシーンでスマートに使えるアナログな顔や、高級時計のような佇まいにはそれほどの引力がある証拠です。

 
 
 

そもそも2100シリーズが生まれたきっかけには若年層を取り込みたいという〈カシオ〉の思惑がありました。そして狙い通り大ヒットを記録。日本国内だけではなく世界中で愛されるモデルとなったわけです。その後の展開力を見るにかなりの自信作であったことも伺えます。なんせウレタンモデル誕生からたった3年でフルメタル発売までこぎつけているわけですから。

 
 
 

従来のデジタルな顔のDW-5000やDW-5600シリーズももちろん悪くありませんが(筆者はむしろ好物まである)、デジタルなだけあって「スーツのハズし」と評する向きも無くはありません。
アナログかつフルメタルになったことで、GM-B2100は良い意味で邪道だった「G-SHOCKとスーツの関係性」も正道化してくれたのです。

 
 
 

カシオの腕時計の中でもハイエンドラインの製造を担う山形カシオが作るだけあって、精密金型技術も見事。一枚の板から形成されたケースもサテンとポリッシュの仕上げを緻密に駆使したことで、飛び出すような立体感と同時に格調高い感触を実現しています。フルメタルのG-SHOCKの中でも最薄、最軽量ながら、それ以上に存在感を示してくれます。

 
 
 

時計業界では、いわゆる「ラグスポ」の系譜に分類されるデザインがこの2100シリーズの持ち味であり、そのジャンルで言えばおそらく最安の部類にあたるGM-B2100。しかしながら、これほどまでにハイスペック(20気圧防水/タフソーラー/Bluetooth通信によるスマホアプリとの連携などなどG-SHOCKらしくてんこ盛り)のラグスポはおそらくG-SHOCK以外には無いでしょう。

 
 
 

G-SHOCKを一本も持っていない、という日本人男性がいったいどれほどいるのか分かりませんが、一本目として持つに十分な理由ときっかけを与えてくれる存在ではないでしょうか。ビジネスマンにとってこれほど頼りがいのある時計もそうそう見つけられるものではありません。

 

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