nonnativeが手掛ける最高級なバッシュ、STROLLER TRAINER HI COW LEATHERを語りたい

nonnativeが手掛ける最高級なバッシュ、STROLLER TRAINER HI COW LEATHERを語りたい

こんにちは。Nです。
40thコレクションが好調なノンネイティブより新作のシューズが届きました。39thコレクションで早々に完売したSTROLLER TRAINER HI COW LEATHERの新色、そしてマイナーチェンジモデルです。個人的には39thより40thの配色の方が好みだったので来るのを非常に楽しみにしていました。
既にお持ちの方なら色々とこだわりを見ていると思いますが、今回はこれがどういったスニーカーなのかをどこよりも詳しく見ていきます。

 
 
 

nonnative / ノンネイティブ
STROLLER TRAINER HI COW LEATHER
NN-F4005
¥58,080

以前、PRODISM MAGAZINEにて前作と一緒にこのシューズが取り上げられておりました。その誌面ではこの配色、このデザインになった理由がサンプリング元から辿ることができ、エアジョーダン、エアフォース3エスケープ、ダンクからのインスパイアだったことが明かされています。
ナイキが好きな人が見たらなんとなく分かるかなと思います。

 
 
 

私から見るに基本設計はダンクとジョーダンのハイブリッドです。それはパーツの切り返し具合や構成から見て取れます。ダンクよりもジョーダンの方がスマートなフォルムのため、シルエットはジョーダン寄りかなと思います。クッと持ち上がって細く絞るような足首のシルエットはジョーダンに近いですね。靴の前方がダンク寄り、後方がジョーダンといった具合でしょう。
一番上のレイヤーとなるスエードパーツはオリジナルのそれよりも細かったり低かったり傾斜が強かったりとアレンジが加えられ、更にスマートでシャープに仕上げられています。

 
 
 

カラーはエスケープシリーズから拝借しているものと思います。エスケープは基本的にベージュ(ブラウン)×ホワイトというカラーウェイです。
全て80年代に初登場のナイキのスニーカーたちです。このSTROLLER TRAINER HI COW LEATHERの場合、オリジナルよりも色味がくすんでいてグレーが入ったようなトープと、明るさはあるもののどっしりと深みがあるブラウンが採用されています。

 

ちなみにACGの前身となるモデルとして「ナイキ エスケープ」というモデルが1984年に登場していますが、こちらもベージュのスニーカー。ホワイトはソールのみで使われ、のちのエスケープシリーズに色が踏襲されていきます。
このナイキ エスケープもジョーダンやダンクと同様のつま先に切り欠きが入ったデザインでした(画像をお見せできないので分かりづらいと思いますが…)。 

 
 
 

そして、こちらのシューズに関してはイタリア製です。ノンネイティブのブーツ類は主にイタリアメイドとインドネシアメイドで分かれていますが、多くがイタリア製。インドネシア製はしっかりとしたものづくりを比較的安価に提供できる一方で、イタリア製は歴史が裏付ける完成度はもちろんヨーロッパらしい端正な仕上げと、どこか上品さをもったシューズが多いです。アウトドアブーツのようなものもイタリア製になるとディエッメなどに代表されるように、他のブランドと比べてもスマートですしキレイな雰囲気になりますよね。
STROLLER TRAINERにも同様のことが言えます。ただいわゆる「イタカジ」みたいな雰囲気じゃなく「”アメリカ”なものをヨーロッパで作る」ってところがオリジナリティです。

 
 
 

STROLLER TRAINERはスニーカーの領域にありながらブーツっぽい雰囲気ももっているのはセンタージップだったりレザーの質感だったり、引き締まったフォルムがそうさせるのかもしれません。ノンネイティブのミッドカットやハイカットのシューズで必ず統一される履き口のシャープさもその一つ。パンツの裾を被せても変に膨らまずスッキリとしています。

 
 
 

そして40thコレクションではベースのアッパーがホワイトを採用したことでよりバッシュらしさが増しています。つま先にはパンチングまで取り入れているため一層バッシュ感が強まりましたね。この配色が嫌いな男性はいないのではないでしょうか。
「メゾン系のブランドがスニーカーを作るとこうなる」といった印象です。

 
 
 

シュータンはパッドが入っておりフカフカで足を入れた時のフィッティングが気持ちいい。今まで見た目のことを取り上げてきたんですが履いてみると更に良いです。インソールにもクッションが効いており、純粋なシューズとしても使い勝手が良いものになっています。

 
 
 

前作とは木型はほぼ同じだと思いますが、デザインに微調整が入っています。画像上が前作、下が今作です。
先程も書いたつま先のパンチングの他、つま先に使われるスエードパーツの屈伸する際に曲がる位置は、曲げやすいように切り欠き(ノッチ)状態になっていますね。ここはいかにもダンクらしい。ジョーダンですとパーツが一枚重なります。この切り欠く具合が変更されています。前作より、深く細くなりました。

 

側面に走る帯状のスエードパーツも細くなりました。見た目が更にスッキリとしました。個人的には上記も含めてシャープになったところも好みです。

 

ヒールカウンターは角ができるように広くなりました。機能面にはさほど影響がないように思いますが、かかとのホールドがしっかりと強度を保つ設計です。これはオリジナルのジョーダン1と近い仕様になりました。

 
 
 

イタリア製というだけでもコストが上がるのに、こういった様々なこだわりを見ていくと「そりゃ価格にすれば5万円くらいかかるわな」と思います。
加えて、スポーツブランドのそれと決定的に違うのはロゴが無いことです。そうすることで必要以上のスポーティーさは払拭できますし、他のブランドとも合わせやすい特性をもつことができます。
例えばスリーストライプスのトラックパンツにエアマックスを合わせる、というのはご法度(結構たくさんいらっしゃいますが、私は合わないと思います)。
そういった食い合わせの悪い状況というのはアノニマスなデザインですと起きにくくなります。

 
 
 

革靴のようなバッシュはナイロンパンツからスラックスまで無理なく対応できそうです。スキニーのようなスリムパンツもトレンドっぽいワイドパンツもいけます。シーズンも特に問わないと思うとこのシューズはかなり万能選手だと言えるでしょう。

 
 
 

気になるサイズ感について。
普段ナイキで27.5cmを履いている私が試したところ、42でジップがきつめに感じますがなんとか上がりきったくらいのサイズ感でした。厚手のソックスだと多分上がらないです(今回履いていたソックスはWIGWAMのものでしたが大丈夫でした)。
個人的には43の方が好みです。足先までの長さは42でも良いんですけど、足首が結構細いので上げたいですね。ハイカットですし1サイズ上げてもフィット感はさほど問題ありません。
シュータンの説明の際に載せた上の画像みたいにジップを半分開けて履いたりしても楽で良いですよ。

 
 
 

 
 
 

WRITER N

ディレクター
よく着るブランド:MARKAWARE・nonnative・NIKE
好きな音楽のジャンル:シティポップ・ダンス/エレクトロニック
好きなアニメ:エヴァ
特性:静かに面白い事を言って爆笑を取る