NIKE AIR FORCE 1 ’07が2022年からついに値上げ！今後のAIR FORCE 1はどうなっていくのか？

こんにちは。Nです。
今日はちょっと踏み込んだ話をします。
スニーカーが好きな方にとっては興味のある話のはず(知ってる人もいると思います)。

タイトルにありますとおり、NIKE AIR FORCE 1 ’07(以下、AF1)が2022年1月13日より値上げとなります。ESで取り扱う対象品番は他にもいくつかあります。2022年1月現在販売中の対象商品はこちらからご確認ください。これら以外にも対象品番は存在しますのでご了承ください。

NIKE | NIKE AIR FORCE 1 ’07 | CW2288-111 | ¥11,000(tax in)→2022年1月13日より¥12,100(tax in)

今回はド定番のAF1に絞ってお話したいと思います。いわゆる「トリプルブラック」「トリプルホワイト」と呼ばれるモデルです。ローカットもミッドカットも同様のことが言えるものとしてお聞きください。
始めに言っておきたいこととして、今回出てくる情報は初出ではありません。どこかで誰かが話していたり、市場から分かる実情を大前提にお話します。

AF1は2022年の値上げでは1,000円アップとなります。この10年くらいで2,000円ほど上がりました。

【近年のAF1値上げの推移】
〜2016.3.31…9,000円(税抜)
2016.4.1〜…10,000円(税抜)
2022.1.13〜…11,000円(税抜)

以前、特集でAF1を取り上げて以来、ESでも異例のアクセスを稼ぐ記事となっています。
そちらでも取り上げたように、2021年から仕様変更にともなう品番変更が行われ、製造ラインも変わったことで一旦市場から消える事態になりました。その後高い人気は継続していますが、かつてほどの枯渇状態は免れています。
ただし、同時にAF1そのものの販路を縮小し続けてきており、結果として未だに潤沢に流通するまでには至っていません。

ここをみなさんが知りたいところだと思うのですが、大まかに言うとNIKEの製品にはしっかりと流通制限があるものと自由に販売できるものと2種類に別れています(もちろんNIKEに限らず多くのブランドがそういった取り組みをしています)。
NIKEで言えばSNKRSなんかはその最たる例で、あれは数量が少ないからこそ結果的に抽選になっているだけであって需要の方が小さければ純粋な注文になるわけです。逆にタンジュンなんかはいつでもどこでも買えますよね(品切れすることはありますが)。その2つの違いです。

スニーカーが好きな方からしたらもはや周知の事実ですが、AF1は例えば「ABCマートに売っていないけど、グランドステージには売っている」「楽天市場やアマゾンでは見かけないけどゾゾタウンでは売ってる」「スポーツオーソリティに売ってないけど、コーナーズに売ってる」なんて事象があります。これが流通販路のセグメントになります(正規品に限る話です)。

日本で文句なしにトップアカウントだと思いますがアトモスさんでさえ楽天市場店でAF1の販売はしていません。それどころか一時期を境に新作スニーカーが販売されていないことに気づいている方もいらっしゃるかもしれませんね。かくいううちもそうなんです。隠しているものでもないのですが気づきにくいかもしれませんね。でも実態を見ればそういうことになっています。NIKE楽天市場店でももちろん販売していません。つまり楽天市場やYahoo!ショッピングやアマゾンで売っているAF1は例外なく全て非正規品ということになります。これについては後述します。
もちろん自社サイトでは絶賛販売中です。

AF1を取り扱えるお店っていうのは、アカウントの数で言えばみなさんが思っているよりずっと少ないはずです。業界内にいる我々には具体的にアカウントが分かるわけですが、競合店舗はいつのまにかほんの一握りにまでなっています。これもAF1を探そうとすると分かってきます。

その際に出てくる、定価以外の販売商品は非正規取扱店の販売であることが多いです。「偽物」という意味ではありません。NIKEからの正規ルートでの仕入れをしていないという意味です。並行輸入や中古、リセールがそれに該当します。
AF1はそれでなくても供給不足なので、正規店がいま定価以下で販売することは戦略的にはほぼありえません(いまはそれを行う理由がありません)。また、正規店が定価以上で販売することは一切ありません。NIKEに限らずほぼ全てのメーカーでは、オープン価格でない限り定価を上回る販売は禁じられています。

AF1のようないわゆる「良いスニーカー」を扱っているお店は、ことファッション分野のお店で切り取ると本当に少なくなります。スニーカー専門店やスポーツ専門店も今や限られてきていますね。シューズ販売最大手のABCマートさんでさえグランドステージやビリーズでの扱いですからね。もちろん分野が違えば取り扱うカテゴリーも違いますけどね。

もっと具体的に言いましょうか。
ビームスさんやユナイテッドアローズさんのような大手セレクトショップは売っていますよね。大手と言ってもフリークスストアさんやベイクルーズさんでは売っていませんでした。GR8さん、フィギュア(スタージョイナス系列)さんでは売っていますが、ESのようなファッションブランドを扱うお店さんではほぼ売ってません。そういった状況は探し求めている方からすると気づいている場合も多いかもしれません。

しかもその扱えるお店の中でも配分っていうのが決まっていて、「○○さんなら××足」って感じで配分の上限が決まった中でオーダーすることになっています。これが「アロケーション」というやつです。
これに関してはアトモスさんの動画で本明社長が公言していらっしゃるので、ここで言えると判断してお伝えすることにしました。

ESは規模が小さいので影響もたかが知れていますが、お店によっては配分が無くなったり、逆に増えたりしているかもしれません(他店さんの状況までは分かりません)。
今回の値上げに関しては特別、流通制限に関わるものではないと思います。が、みなさんが欲しいものが値上げされるということで、欲しいと悩んでいる方は今買っておくべきアイテムになったかなと思います。

そして、今後のAF1はどうなっていくのか？
憶測ですが流通量と取扱店のシュリンクは進んでいくものと思われます。AF1が「いつでもどこでも買える靴」である役目は終わりました。
だからと言って「NIKEと言ったらコレ」と誰もが思い浮かべるアイコンを考えた時、他に白羽の矢を立てることもないでしょう。
例えばロレックスのデイトナは誰もが買えないものだけどブランドの顔であるように、AF1はNIKEのアイコンだけどみんなが持てるものではなくなりそうです。

とは言え、じゃあ抽選するほど少ないのかと問われればそこまでのことにはならないでしょう。少なくともこの先1年はしっかり販売できる数の見通しが立っています。今はコロナの状況で本当に納品が遅れているため、入荷の状況はその時にならないと分かりません。これもNIKEに限らず海外生産品を含むブランドは軒並み遅れている、とアナウンスされている状況が続いています。ご不便をおかけし申し訳ありません。

「数が少ないから今のうちに買っておけ」と煽るようなつもりは毛頭ありません。
個人的に思うのは、当然数が少ないから欲しくなる心理も十分に理解していますし、事実それも醍醐味と言えますが、純粋にそのモデルが好きで履きたいと思うのが大切な動機だと思っています。好きなものを買って履くことの嬉しさやテンションが上がるあの感じはそれ以外の動機だと得られませんよね。

AF1は履き込んでもカッコいいので、長く付き合っていける名作です。
画像は私の旧AF1(315122-111)。2012年7〜9月製造ですのでおそらくHOLIDAY 2012〜SRRING 2013あたりの頃のモデル(NIKEの製造年月日から大体3ヶ月後に販売されることが多いです)。もう10年近く経ってます。加水分解なし。ソールは飴色に変色しています。このソールの変色がとても好きです。現行モデルもこうなると良いなと思っていますが、みなさんのはどう変化していっていますでしょうか。結構興味があります。

旧品番のレビューになってしまいますがレザーも非常にタフで、雨の日もへっちゃらです。屈伸運動にともないシワが入り、つま先がせり上がっていくのも個人的にグッと来るポイントです。10年も使えばアッパーは傷だらけですしソールも硬化してきていますが、やっぱり履きやすいんです。沈みすぎることなくしっかり支えてくれる感覚はたまに履くと改めて良いなと感じさせてくれました。

大胆にいろんなことをお伝えしてきましが、どれもどこかに情報があるものをまとめた内容となっています。なんとなく実態が伝わったでしょうか。

NIKEに関して聞きたいこと、教えてほしいこと、可能な範囲で教えます。もし興味がありましたらこちらからお問い合わせください。
新品番のAF1のソールの色についてもぜひお聞かせください。画像をご提供いただける方は下記に直接メールをお願いします。

shop@essence-web.jp

膨大な数が来たら動画にします(たぶんそこまでは来ないと思いますので、ブログで回答したいと思います)。