nonnativeのDWELLERシリーズのパンツについてのおさらい

nonnativeのDWELLERシリーズのパンツについてのおさらい

こんにちは。Nです。
ノンネイティブの38期がようやくスタートしました。ウェブマガジン〈フイナム〉でもデザイナーインタビューが取り上げられていましたように、コロナ禍の状況で様々なブランドがそれぞれにどういった動きをしていくべきかを模索しながら活動を続けています。ノンネイティブの施策としては「秋」をスキップすることにありました。秋のアイテムは翌春に持ち越し。ですので「AW」ではなく「WS」となるそうです。

 
 
 

立ち上げとして登場したのが定番シリーズである「DWELLER」でした。DWELLERはノンネイティブの定番アイテムの冠につく名称で「定住者」を意味します。今後DWELLERはシーズンレスでコレクションそのものとは違った動きをしていくのかなと思っています。
DWELLERが大きく前に出る形となった走り出しになりましたので、商品を紹介する前に知らない方にまずは商品名と品番の名付け方からおさらいしていきます。

 

TNPが運用しているブランド(ノンネイティブ、ホーボー、シンアンドサン、イエスタデイズトゥモローなど)はブランドイニシャルが2文字で付きます。ハイフンの後のアルファベットはパンツならP、ジャケットならJというように種類を表します。4桁の数字は上2桁がシーズン、下2桁が種類数を表します。
この品番を読み取ると「ノンネイティブのパンツ、38期の11番目」という意味になります。

 

商品名の方は、シリーズ、デザイン、シルエット(付かないものもある)、素材という並びになっています。
シリーズは多くの場合、人の職業や立ち位置などを表す場合が多いです。デザインを考えるにもともとシリーズから引っ張られるものだったり、作ってみて後からどのシリーズになるかを決めたり両方あるのかなと思います。

 
 
 

定番シリーズDWELLERのパンツには2020年現在、3種類の「JEANS」が存在します。ジーンズというのはデニムパンツを直接指すものではなく、デニムパンツのディテールを使ったパンツのことです。よって必ずしもデニム生地というわけではありません。
更に、ジーンズには3種類のシルエットが存在します。
コインポケットを含む5つのポケットのものと、コインポケットがないものの大きく2種類で、5ポケットはシルエットの差(よってデザインも差がある)によっても枝分かれしています。

 
 
 

nonnative / ノンネイティブ
DWELLER 5P JEANS DROPPED FIT C/P KERSEY STRETCH
NN-P3805
¥23,980

長い前置きになってしまいましたが、今回はその中からカルゼという生地を使ったドロップドフィットシルエットのパンツをご紹介します。ドロップドフィットは3つのDWELLER JEANSの中でも一番新しいシルエットで腰回りと股上に大きなゆとりがありながら、膝下がかなり細いシルエットです。そして必ずストレッチが効いています。

 
 
 

ウエストはスナップボタンのジッパーフライ。ファスナーを開くとファスナーガードがちらりと覗いていますが、太い糸を2本通していますね。こちらによってファスナーで生地を噛まないようにできています。ウエストバンドにも同じく太いステッチをしてありますが、これはフィット感向上の目的で中に薄く綿を詰めているため、偏りを防ぐ役割かと思います。

 
 
 

コインポケットはウエストバンドに沿うように配置。同じ5ポケットのUSUAL FITの場合は、独自の設計で斜めに口を配置しています。実際のところはほとんど使われないと思います。

 
 
 

どのジーンズにも共通しているタコ糸入りの緩めのポケット口。見た目には一般的なパンツとあまり変わらないのですが非常に手が入れやすく実用性に優れています。

 
 
 

バックポケットも同じで、口がピタッと閉じず少し余るように設計されています。これらの意匠は他では見かけたことがありません。また、バックポケットの端にはグレータブが付いています。

 
 
 

少し脚を開くと股下に余裕があるのが分かります。腿の上部(ワタリ)は比較的幅があります。ただ膝の位置まで見ると脚にフィットするくらい細いですね。

 
 
 

USUAL FITやTAPERED FITはノンネイティブならではの意匠として膝裏にダーツを入れてあるのですが、DROPPED FITはダーツが入っていません。

 
 
 

シーズンによってマーベルト(腰裏帯)やスレーキ(ポケット袋)の生地を変えるのがノンネイティブ流。いつもはリバティ社のテキスタイルを使っていましたが、今期に限って言えばポリエステルフリースのような起毛生地になっています。ですので冬に向いています。春先も問題なさそうですが梅雨から夏にかけては暑いと思います。

 
 
 

この品番には「カルゼ」という素材を使っています。カルゼは生地の織り方のこと。綾織の一種で斜めに畝が目立つ生地です。高密度に織られるため丈夫で鈍いツヤがあります。今回使われているカルゼはストレッチを入れるためにポリウレタンが混紡されており、非常に高いストレッチ性を実現しています。厚みも程良く真冬専用という感じではないですね。涼しくなってきた頃から使えます。30度を超えると暑いです。

 
 
 

175cm55kgでサイズ0を着用しています。私は華奢なので0でも問題ありません。レングスも少し溜まるかなというくらいの丈感です。吸い付くようなフィット感で裾だけじゃなく腿から足先まで程良くシワ感が出る感じです。
ノンネイティブはこのワイドシルエット、ビッグシルエットがほとんどの時代にもこのDWELLERを基本形としてワイドパンツらしいシルエットはほとんど出していません。一番太いものでも現在販売中のDWELLER EASY PANTS RELAXED FIT P/C PEACH WEATHERです。スタイルの基礎はスリムパンツにあると考えているようです。もちろん独特なテーパードシルエットを始めとしたノンネイティブの「普通」が成立しているからこそなしえることだと言えます。

 
 
 

ノンネイティブのパンツ全てに共通して言えることですが、どんなに細いパンツでも股上にある程度の余裕があるためヒップラインが出にくくなっています。これだけ細いパンツですと腰回りがどうしてもきつくなりがちなんですがノンネイティブのパンツはそういう心配はありません。

 
 
 

まだ届いていませんので合わせることはできませんがノンネイティブが作るハイカットブーツのシャフトがきちっと収まる裾幅になっています。
余談ですが公式サイトの「DWELLER」の項目で一部ルックがご覧いただけます。そちらですとDWELLER以外のシリーズも着用していますのでクレジットを見ていただくと他の商品も分かります。すっぽり収まるハイカットブーツはRANCHER ZIP UP BOOTS COW LEATHER(NN-F3801)のことを言っています。今後発売予定です。

 
 
 

余談で思い出したんですが38期より、値札が変わりました。従来の二つ折りタグからカードタイプになりました。

 
 
 

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