デザイナー藤井隆行さんが犬の散歩で愛用しているnonnativeのTROOPER BLOUSON POLY TWILL Pliantex®

デザイナー藤井隆行さんが犬の散歩で愛用しているnonnativeのTROOPER BLOUSON POLY TWILL Pliantex®

こんにちは。Nです。
昔から愛読させていただいていますファッションウェブマガジン「フイナム」さんの特集でノンネイティブのデザイナー藤井隆行さんが〈SUUNTO〉について取り上げていましたね。その中で散歩の時に着ているウェアが2020SSで機能素材「プライアンテックス」を使ったTROOPERシリーズのセットアップ。

 
 
 

「TROOPER」はノンネイティブがミリタリーをネタにしたシリーズの総称。TROOPER BLOUSONはMA-1などのフライトジャケットをもとにしていますが、M-65をもとにしたTROOPER JACKETというものも存在しています。ネタが違うので名前が区別されている形です。
スタッフが捕まらなかったのでモノだけで紹介していきますね…。

 
 
 

パンツの方は残念ながら入荷直後に完売してしまってもうないのですが、ブルゾンの方はもう少しご用意があります。ESSENCEでは写真のオリーブの他にブラックがあります。藤井さんはブラックのセットアップでしたね。私もいくつかプライアンテックスを使ったウェアを持っているのですが弱撥水・速乾・伸縮・防風などなど、水耐性・風耐性などを兼ね備えた防具を装備しているようで非常に信頼できます。もちろん完全防水なんかではないので、ちょっとした雨のぱらつきや手を洗った時に跳ねた水を弾く程度だと思ってください。それだけでも全然違いますけどね。水はいずれ染み込みますが蒸散性も高いのですぐに乾きますよ。

 

ノンコート・ノンラミネートでこの機能。ポリウレタンコーティングが主流でよくアウトドアメーカーも撥水のために使っていますが、劣化は免れません。使用の程度や品質に大きく左右されるところですが、私が実際にいくつかのものを確かめたことのある中では某有名アウトドアメーカーのものでさえコーティングが粉々になってベタつく結末を見ています。それの心配が一切ないのが本当に嬉しい。
肌触りや見た目の質感もキレイです。私が持っている私物で3年使っているものがありますが、見た目の劣化はほとんど見られません。多少擦れるくらいは仕方がないとしても色褪せがほとんどなく、生地の傷みも少ないので優秀な生地だなと感心するばかりです。

 
 
 

このブルゾンの特徴を挙げていきます。まず裾のドローコード。この髪ゴムみたいなタイプでストッパーを付けたものはスピンドルと呼ぶことの方が多いかもしれません。シルエットの変化の他に風の侵入を防ぐ役割やフィット感の向上の意味もあります。

 
 
 

袖裏は肩の付け根までリバティ社のテキスタイルを採用。ノンネイティブは毎年リバティに別注した柄の生地を作ってもらって裏地に採用しているらしいのですが、2020SSのテキスタイルはカモ柄のようなレオパード柄のような曖昧な柄となっています。ボディのカラーによって色を変えたりもしています。ポケットの袋もリバティの生地を使っていました。

 
 
 

身頃の裏地にはメッシュを採用。表身頃、後ろ身頃どちらも全面に張ってあります。プライアンテックスはそれでなくても肌の張り付きが少なくて快適な生地ですが、さらにムレを解消。少し厚手のスウェットだったりニットを着ても余計な暖かさは逃してくれそうです。

 
 
 

こちらはフロントファスナーを開けたら出てくるファスナーガード。ファスナーがインナーに接触して傷まないように配慮された仕様です。ガードに更にグログランという固い織りのテープを張ってありますが、ガード自体の傷みも少なくなりますしファスナーが生地を噛むことも防いでくれます。

 
 
 

ノンネイティブのカットソー以外のトップスはシャツもアウターもだいたいアクションプリーツが入っています。肘上と肘下に生地をつまんで縫い付けた構造になっていて、肘の曲げ伸ばしに対して突っ張りを減らしています。アウトドアウェアやミリタリーウェアを踏襲したディテールですね。

 
 
 

袖下はV字にカッティングされた独自のパターンを採用。袖と身頃が直線的な縫製にならないため、腕を上げてもここがクライミングパンツのガゼットクロッチのように可動域を広げてくれます。このディテールを取り入れたせいか、ノンネイティブのアウターによく見られた身頃脇の生地切替はなくなっています。

 
 
 

フロントポケットはフラップとポケット口の角度をずらした独特な形。ファスナーを上まで閉じる時には引き手を隠してくれて開放した時は手を入れやすいという仕様。洋服の使いやすさの追求の一貫でしょうか。私は元ネタが分かりませんでした。

 
 
 

内ポケットがひとつ。こちらは先程書いたファスナーと違ってボタンで留めるタイプのためインナーを傷めたりしないように配慮されていますね。あとはメッシュの裏地のように柔らかい生地ですと横に引いて開閉タイプのものは開閉がしづらいのでスーツ同様のボタンを採用したのでしょう。

 
 
 

背中の中心に縫い目があるのですが、見て分かるように若干引き攣れを起こした雰囲気のあるものとなっています。ツルッとしたものより表情に凹凸が出て良い感じになりますよね。

 
 
 

少し立体感のあるユーティリティポケットはフライトジャケットのアイコンのような存在。シガレットポケットなんて呼ばれたようにタバコを入れていたのかもしれませんが、それにしては少し小さい気がします。現代においては使いみちを失ってしまっていましたが、車のスマートキーをここに入れておくのが正解かなと思いました。フロントポケットを使わずに済みますし、なくすこともありません。なによりサイズがジャストじゃないですか?

 
 
 

ここからは完全に余談です。
使っているファスナーについて。TROOPER BLOUSONに使われているファスナーは結構大きめのYKK製ファスナーを使っていて、アルミのガッチリした感じだったので気になったのですが、以前使っていたような高級ライン〈YKK Excella〉ではないんですね。これ、ミリタリーやワークウェア色を強調するためかなと思ったのと、高くなりすぎるコストを下げる意味もあるのかなと推測しています。要するに「わざわざ」これを選んでいるんだと思うんですね。

 

これは全てのパンツのフロントファスナーに〈UNIVERSAL〉。これもYKK製です。1940〜50年代の米国製ファスナーの復刻モデルとなります。長らくこれを使っています。

 

これはOFFICER EASY PANTSのバックポケットなどに使われる〈VISLON〉。これもYKK。樹脂製のエレメント(務歯)を使っていて当たりが和らぐと同時に軽いのが特徴。

 

このように用途に応じて使い分けているのが分かります。

 
 
 

寒暖差のある今時期は毎日使うアウターになることでしょう。インナーをTシャツに切り替えて6月くらいまで使う感じかな?夏はお休みしてもらって10月頃にまた活動する子。ちなみに取材の中で出てきたプレスルームでの着用は「RANCHER COAT」だと思いますが、こちらはESでは取り扱いがありません。

 
 
 

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